この記事では、「取引先各位」と「取引先様各位」の違いを分かりやすく説明していきます。
「取引先各位」とは?
「取引先各位」の「取引先」とは、企業同士または企業と消費者が営利目的で取引を行う相手を意味します。
また、「各位」は、大勢の人を対象にして、その人一人一人を敬う言葉になります。
例えば、名前に対して使用する「様」。
個人名ではなく団体名などに使用する「御中」。
その場にいる人などに対し敬意を持って使用する言葉「みなさま」などと同じ意味を持つ言葉になります。
つまり、「各位」自体に各々を敬う意味が含まれています。
そのため、取引先に対し敬う意味を込め「取引先各位」が用いられています。
「取引先様各位」とは?
「取引先様各位」の場合、二重敬語になってしまいます。
「様」自体に人名や役職名、団体名などに対し敬意の意を表す意味があります。
「各位」にも同じように大勢の人を対象にして、その人一人一人を敬う意味があります。
そのため「様」と「各位」を一緒に使用することはできません。
「取引先様各位」と聞くと丁寧な表現方法のように思えますが、実際には誤った表現方法になります。
「取引先各位」と「取引先様各位」の違い
「取引先各位」と「取引先様各位」の違いを、分かりやすく解説します。
「取引先各位」と「取引先様各位」を比較した場合、正解は「取引先各位」です。
「取引先様各位」は二重敬語となり、誤った表現方法になります。
「取引先各位」の例文
・『取引先各位、是非、懇親会にご参加いただければと思います』
・『取引先各位と協力し今回のイベントを成功させたい所存です』
「取引先様各位」の例文
・『良かれと思って取引先様各位を使用したのですが、上司に訂正されました』
・『各位自体に敬う意味があるとは知らず、取引先様各位を使用してしまいました』
まとめ
以上のように、「取引先様各位」は誤用となるため注意が必要です。
