この記事では、「決意」と「決断」の違いを分かりやすく説明していきます。
「決意」とは?
「決意」とは、自分の考えをはっきりとさせることです。
こうしたいということをはっきりさせるという意味を持っています。
入院している人のことで考えてみます。
この人はお正月前には退院できる予定だったのですが、病気が思うように回復せず、予定通りに退院できませんでした。
本当ならお正月に初日の出を見る予定だったのですが、それもできませんでした。
この人は生きようという意欲が強く、来年は病院以外の場所で初日の出を見ると、考えをはっきりと固めました。
この例でいうと、こうしたいというのが「病院以外の場所で初日の出を見る」ということになります。
そのことを自分自身ではっきりと決めています。
このようなことを「決意」といいます。
「決意」の使い方
考えをはっきりと決めることという意味で使用をします。
生きていると、考えを決めなければならないことがたくさんあります。
たとえば、飲食店で食べる料理、今日着る服などです。
これらも決めていますが、こういったことに使用するのではありません。
この言葉は、生き方の根本的なことにかかわるような事柄に使用されます。
「決断」とは?
「決断」とは、最終的な判断をはっきりと決めることです。
大学に入ることで考えてみます。
大学に入るためには試験に合格する必要があり、そのための勉強をします。
大学によって試験科目が異なるため、どこの大学に入るかを決めてからでないと、勉強に取り組みにくくなってしまいます。
そのため、まずはどこに入るかをはっきりさせます。
あそこもいい、ここもいいなど、いろいろと迷っている状態は「決断」できていません。
最終的に「○○大学に入る」と決めた時点で「決断」できたということができます。
「決断」の使い方
最終的な判断をはっきりとさせることという意味で使用をします。
強い意志を持って行われる事柄に使われることが多いです。
今日着る服を決める、遊びに行く場所を決めるなどは、強い意志を持って行われることではないので、こういった事柄には使用しません。
「決意」と「決断」の違い
自分の考えを決めるという意味が似ていますが、ややニュアンスが異なります。
前者の言葉は、人生にかかわるような事柄について自分の考えをはっきりさせることを意味しています。
後者の言葉は、結論をはっきりさせることを意味しています。
「決意」の例文
・『彼の言葉から決意を感じられた』
・『名人を目指すと決意を固める』
・『決意を明かした』
・『死と向き合うことを決意する』
「決断」の例文
・『明日までに決断をしてください』
・『もっと早く決断すればよかったのに』
・『一人で決断をした』
・『決断に迷う』
まとめ
自分の考えをはっきりさせるという意味を持つ2つの言葉ですが、やや意味合いが異なります。
一方は自分の感がをはっきりと決めること、もう一方は最終的な判断を出すことを意味しています。