日本語でも『投資』と『投機』というよく似ているようで全く異なる言葉があります。
英語の場合は幸い日本語の様に似ている単語ではない為、とても分かりやすいかもしれません。
今回の単語の違いが出来る様になれば日本語での『投資』と『投機』の違いについてもしっかりと理解ができる様になります。
この記事では「投資」と「投機」の英語の違いを分かりやすく説明していきます。
「投資」の英語
まずは投資の日本語の意味からおさらいをすると、『利益を得ることを目的として事業などに資金を投入すること』です。
これは英語で『Investment』と言います。
動詞は『Invest』となり、これは中世ラテン語で『Investire』(服を着る)から転じて『In』(中に)と『Vest』(服のベスト)が一緒になり、『衣服を着せる』という言葉になります。
ここからが面白いのですが、『服を着ることで株などに投資をしする資産家のふりをする』という言葉に発展したそうです。
なかなか連想ゲームでもここまで来るのは難しいですが、相当のインパクトがあったのか『投資』という単語はほぼ100%で『Investment』にすることができます。
「投資」の英語の使い方
投資というのは実は可算名詞です。
金融工学の本場、欧米では『Investment』という言葉が所せましと株式関係の新聞や記事に出てきます。
例えば、『I made an investment of $1 million in Apple stocks. 』で『私は百万ドルをアップル株に投資した。』という意味になります。
上記の例でも『An』の冠詞がありますが、可算名詞ですのでその他の使い方では『That is a risky investment!』(それはリスキーな投資だね!)などの様に使うことができます。
「投機」の英語
一方『投機』とは具体的にどの様なことを表すのでしょうか?こちらも日本語でまずは意味を理解しましょう。
『投機』とは『投資』と同じように利益を得る目的で行いますが、投入した資金が無くなるかもしれないという危険を冒しながらも行うことを指します。
つまり、『リスクの高い資金投入』という意味です。
英語では『Speculation』と言います。
この単語はとても『熟考』といういい意味もあるのですが、その他に『根拠の曖昧な憶測』や『空論』という頼りない意味を持つ面白い名詞です。
「投機」の英語の使い方
この単語は可算名詞でありながら不可算名詞の様な冠詞が付かない使い方をするケースが多いです。
例えば『John made his decision on speculation. 』(ジョンは投機的に彼の決定を行った。)という文でも不可算名詞の様な使われ方が多いです。
もちろん可算名詞としても使う事が可能です。
『My father bought some antiques as a speculation. 』(私の父は投機目的としていくつかの骨とう品を購入した。)などです。
「投資」と「投機」の英語の違い
この違いは日本語と英語も同じで、『資金投入のリスクが小さいか大きいか』で区別をつけることが可能です。
上記でも説明した通り、『投資』は可算名詞として使われるケースが多いのに対して、『投機』は不可算名詞の様な使われ方が多いのは『投機』という言葉の持つ掴みどころのないイメージが反映されているという説もあります。
その観点で見ると日本語の『投資』は資本という形のあるものを投げるに対して、『投機』は機会という形のない概念に資金を投げると覚えると英語と共にイメージが付きやすくなるはずです。
まとめ
如何でしたでしょうか。
比較的日本語と同じ使われ方をしている『投資』と『投機』の英語の違いでした。
以外にも英語の持つニュアンスがしっかり日本語にも反映されていますが、これは金融先進国の欧米で使われていた言葉を無理やり翻訳したからという捉え方もできます。
この様な英語から意味を無理やり作り出した日本語というのは実は数多く存在していますので是非調べてみることをお勧めします。