仏教の世界においては、徳を積むということが非常に重要なアクティビティになっています。
その中で良しとされるものに「陰徳」というものがあります。
この言葉はインドから中国に仏教が伝来した時代の2-3世紀にはすでに文献に載っているそうです。
それでは、この「陰徳」とはどういう意味でしょうか。
また、「陽徳」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「陰徳」と「陽徳」の違いを分かりやすく説明していきます。
「陰徳」とは?
「陰徳」とは、「いんとく」と読み、仏教用語で人々の目に触れないような「徳」のことを表す言葉です。
別の言い方をすれば、人に知られずに行う善い行いということになります。
「陽徳」とは?
「陽徳」とは、「ようとく」と読み、仏教用語で人々の目に触れるような「徳」のことを表す言葉です。
また、すべてのものを成長させるような世界の徳という意味でも使われます。
「陰徳」と「陽徳」の違い
「陰徳」と「陽徳」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、仏教用語として「徳」あるいは「功徳」を積むことを表すという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、すでに解説したように、これ見よがしなのが「陽徳」であり、奥ゆかしいのが「陰徳」ということになります。
したがって、「徳」のレベルとしては「陰徳」の方が高いもので、適切な「陰徳」は必ず自分の身に帰ってくると言われています。
「陰徳」の例文
・『陰徳あれば陽報あり』
・『陰徳を施すことは必ず良いこととなって帰ってきます』
「陽徳」の例文
・『陽徳とは誰の目にも明らかな徳のことです』
・『陽徳を積むことだけでは十分ではありません』
まとめ
この記事では、「陰徳」と「陽徳」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。