「夏季雷」と「冬季雷」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「夏季雷」と「冬季雷」の違いとは?違い

この記事では、「夏季雷」「冬季雷」の違いを分かりやすく説明していきます。

「夏季雷」とは?

雷は、上空の大気が不安定になった時に起こる自然現象です。

一般には夏に起こることが多いのですが、夏特有の雷を「夏季雷(かきらい)」といいます。

上空は温度が低いため、大気中の水蒸気が氷の粒になって雲が作られます。

その氷の粒がぶつかり合うと雲の中にプラスの電荷とマイナスの電荷が生じます。

そして、マイナスの電荷が溜まると放電します。

それが雷です。

また、地表に溜まったプラスの電荷と雲から引き寄せられたマイナスの電荷が結合すると、雲から地表にかけて電気の道が作られて落雷が起こります。

夏は、地表に近い空気の温度が高いため、上空の冷たい空気に向かって上昇気流が生じます。

そのため、大気の状態が不安定になって氷の粒が生じ「入道雲」ができ、雷が起こります。

「夏季雷」は、午後から夕方に多発する、2〜3日続く、回数が多いのが特徴です。

なお、夏は地形の影響で、北関東、中部山地、九州などで雷が多くなります。


「冬季雷」とは?

雷は冬にはほとんど起こりませんが、日本列島では日本海側で冬にも雷がみられます。

冬に起こる雷は夏の雷と特徴が異なっており、冬特有の雷は「冬季雷(とうきらい)」と呼ばれます。

「冬季雷」は、暖流によって生じた水蒸気が大陸から流れ込む寒気によって日本海の上空で雲になり、日本海側に雪を降らせます。

その時に放電が起きて雷が起こります。

「冬季雷」は、時間に関係なく起こる、エネルギーが大きく落雷が起こりやすい、回数はそれほど多くないのが特徴です。

雲の位置が低いために地表にある建物や木と距離が近く、雷が落ちやすくなっています。


「夏季雷」と「冬季雷」の違い

「夏季雷」「冬季雷」の違いを、分かりやすく解説します。

「夏季雷」は夏に起こる雷、「冬季雷」は冬に起こる雷で、どちらも上気の大気が不安定になった時に発生します。

夏と冬で区別してあるのは、発生する時期が異なるから、というだけではありません。

「夏季雷」「冬季雷」は、大気中の温度、風などの気象条件が異なるために雷雲の生じるメカニズムが異なっており、発生しやすい場所、エネルギーの大きさ、雷の頻度などに違いが生じます。

「夏季雷」は、高度の高い位置に生じた入道雲から雷が発生する、回数が多い、午後から夕方にかけて起こるといった特徴があります。

一方、「冬季雷」は比較的低い位置に生じた積乱雲から雷が発生する、回数が少ないが雷のエネルギーが大きく落雷が多い、時間帯に関係なくみられるところが「夏季雷」と異なります。

まとめ

「夏季雷」「冬季雷」は発生する時期、雷の起こるメカニズム、雷の特徴に違いがみられます。

「冬季雷」は一部の地域でしかみられない珍しい現象でもあります。

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