英語で文を作る際、つまずきやすいのが名詞の前に置く単語です。
「Apple is ?」ではなく「An apple is ?」と言うように、基本的に可算名詞の単数形には冠詞や代名詞などが付きます。
「a」「my」「the」「this」など様々な単語がありますが、特に訳仕方が似ている“the”と“this”の使い分けで悩む人が多いです。
この記事では、「the」と「this」の違いを分かりやすく説明していきます。
「the」とは?
定冠詞と言われる“the”ですが、直訳すると「その」です。
文脈によって様々な訳が当てられますが、共通しているのは、話し手と聞き手の間に特定のものが共有されている、という点です。
例えば、先にあるカバンの話をしていたのであれば、話し手も聞き手も同じカバンを想定できるので「the bag」を使うことができます。
あるいは「地球」のようにこの世に1つしかないものについても、同じ理由で「the earth」と言います。
「the」のポイントは訳仕方よりも、「話し手と聞き手が同じ物を思い浮かべられるかどうか」にあります。
「the」の使い方
A. He bought a new bag. The bag is so cool. (彼は新しいカバンを買った。そのカバンはとてもかっこいいんだ)
B. She looked up the moon. (彼女は月を見上げた)
Aは文の中でカバンが特定できるので、“the bag”と言うことができます。
また、Bは「月」というこの世に1つしかないものを指しているので、“the moon”となります。
「this」とは?
「この、ここの」と訳されることが多い代名詞です。
日本語の「この」と同様に、話し手との距離が近いものについて使われます。
遠い場合は「that(あの)」を使いますが、使い方はどちらもほぼ同じです。
「this」の使い方
A. This bag is so cool. (このカバンはかっこいい)
B. I got up eight this morning. (私は今朝8時に起きた)
Aは基本的な“this”の文です。
「this+名詞」で「この?」と訳します。
この後に更にカバンの話を続けるのであれば、「The bag is ?」とすることができます。
また、Bのように時間等と一緒に使うこともあります。
「この朝」とは訳さず「今朝」となりますが、意味は同じです。
“in this morning”とは言わないので気をつけてください。
「the」と「this」の違い
基本の訳は「その」と「この」ですが、文脈によってそれぞれ変わることも多いです。
そのため訳から判断するのは難しい場合もあります。
ポイントは“the”を使うのは「話し手と聞き手に共通のものが浮かぶ」場合、“this”を使うのは「話し手とものの距離が近い」場合ということです。
「話し手とものの距離が遠い」場合には“that”を使うことも合わせて覚えておきましょう。
まとめ
使い分けに悩むことのある“the”と“this”の違いを見てきました。
細かいところですが、正確な英文を作るためには正しく使い分ける必要があります。
ポイントを押さえておきましょう。