転んで頭を打ったような状況で、頭に物理的な衝撃が加わったりすると、意識が朦朧として周りのことがよくわからなくなってしまうことがあります。
一時的な脳震盪によるものの場合もありますが、脳のどこかに損傷がある場合も医者にかかることが必要です。
それでは、この「朦朧」とはどういう意味でしょうか。
また、「せん妄」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「朦朧」と「せん妄」の違いを分かりやすく説明していきます。
「朦朧」とは?
「朦朧」とは、「もうろう」と読み、一般的には意識が混濁して認知レベルが低下しているような状態のことを言います。
前述のように頭に衝撃が加わったり、病気によってそのような状態になることがあります。
「朦」という字には「朧げではっきりしない」という意味があり、「朧」には「周りが霞んで見にくい」という意味があるので、「朦朧」にはおぼろげで周りがはっきり見えないような状態のことを示すということになります。
「せん妄」とは?
「せん妄」とは、主に医学用語として使われるもので、意識が朦朧として、辻褄の合わない話をしたり、時間がわからなくなったりする状態のことを示す言葉です。
「朦朧」と「せん妄」の違い
「朦朧」と「せん妄」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、意識が混濁して周りが霞んで見えるという状態のことを指すという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、一般的な状態のことを指すのが「朦朧」であり、医学的な用語として使われるのが「せん妄」ということになります。
したがって、「せん妄」という言葉を日常会話の中で聞くことややSNSのようなところで見ることは滅多にありません。
「朦朧」の例文
・『朦朧とした意識の中で勝利したことを噛み締めていました』
・『朦朧とした状態の時に動かすのは危険です』
「せん妄」の例文
・『認知症と間違えられるものにせん妄という状態があります』
・『せん妄の状態の時には存在していないものが見えたりもします』
まとめ
この記事では、「朦朧」と「せん妄」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。