「権力」と「勢力」の違いとは?分かりやすく解釈

「権力」と「勢力」の違いとは?違い

この記事では、「権力」「勢力」の違いを分かりやすく説明していきます。

「権力」とは?

「権力」とは主体としての人や集団が持つ、他人に行動を強制する力です。

たとえばお金を渡せと言われて無条件でお金を渡す人はいませんが、国に言われた場合税金として素直に渡す人がほとんどでしょう。

これは従わなかった場合に他者を動員して財産を公的に差し押さえたり、拘束して自由を奪う権利を実行する力を国が持っているからであり、他の人もその力と行使を認めているからです。

このような第三者にも認められている、なんらかの主体が他者に行動を強制できる力を「権力」と呼びます。


「勢力」とは?

「勢力」とは他者を抑えて支配的に動くための勢いや力です。

「勢力」はしばしばマンパワーと武力が結び付けられます。

特に参加していたり従っている人数というマンパワーは重要で、武力を持たない団体が単純に多人数で抗議という行動に出ているというだけで手がつけられなくなったケースも珍しくありません。

勢という字が使われているだけあってその場の勢いだけで発生した「勢力」もあり、その勢いがなくなった結果人が離れていき自然消滅した「勢力」もあります。


「権力」と「勢力」の違い

「権力」「勢力」の違いを、分かりやすく解説します。

第三者にも認められている他者に行動を強制する力が「権力」で、他者を抑えつける勢いのある力が「勢力」です。

「権力」はその権利と実行する正当性を誰かに認められていなければ「権力」として成り立ちません。

しかし「勢力」は人から認められず拒絶されるような集団であっても、他者を抑えつけたり逆に他者に抑えられないような勢いと力があれば成り立ちます。

まとめ

「権力」は公的に他人に行動を強制するための力で、「勢力」は他人を抑え逆に他人から抑えられないための力と考えると両者の違いがわかりやすいでしょう。

厳密に言えば「権力」には公的にという意味や他者に認められた権利としてという意味はありません。

しかしニュアンスとして権威や第三者に認められた強制力という意味合いを含んでおり、誰にも認められない暴力による強制力は「権力」とは別扱いです。

違い
違い比較辞典