この記事では、「没頭」と「専念」の違いを分かりやすく説明していきます。
「没頭」とは?
没頭とは、1つのことに夢中になり他を顧みないことをいいます。
ただ集中するだけではなく、他のことがおろそかになるほど熱中することを表しています。
「専念」とは?
専念とは、1つのことに心を集中することをいいます。
複数の選択肢がある中で、その中の1つを選ぶ場合にも使います。
また、専念はそのことだけに熱心になることを表しており、あることに没頭する様子を指している場合もあります。
それから専念は仏教用語としても使われていて、仏に一心に念ずることを指したりもします。
「没頭」と「専念」の違い
没頭も専念も1つのことに熱中することを表す言葉です。
没頭には他のことを顧みないというニュアンスが含まれていますが、専念の場合にはそこまで周りのことが見えなくなっているわけではありません。
没頭は何かに夢中になった結果として熱中した状態になっていますが、専念は自らその1つに集中しようと決めています。
ただし、専念は没頭する様子を表す場合もあるので、ほぼ同じ意味として使われることもあります。
また、療養などは専念するとはいいますが、没頭するとはいいません。
「没頭」の例文
・『何気なく手に取った本が面白くて没頭して読んでいた』
・『彼は仕事に没頭していたので友人との約束を忘れてしまった』
・『新しく始めたフラメンコに没頭している』
「専念」の例文
・『しばらくは休職して治療に専念しようと思う』
・『ずっとバスケットボールと野球を続けていたけれど、今月からバスケットボールに専念することにした』
・『雑用は他の人に任せてこの仕事に専念してほしい』
まとめ
没頭は他のことを顧みないくらい1つのことに夢中になることで、専念は1つのことに集中することです。
専念には他のことを顧みないというニュアンスはありません。
また、療養する場合には没頭ではなく専念を使います。