「慢心せず」と「油断せず」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「慢心せず」と「油断せず」の違いとは?違い

例えば、会社である程度の業績を上げた人に対して表彰が行われるような席での上司の挨拶の中で必ず現れるのが「今回のことん慢心せず」というような表現です。

この言葉、本人はちゃんと意味を把握していない場合もよくあります。

それでは、この「慢心せず」とはどういう意味でしょうか。

また、「油断せず」とは、どう違うのでしょうか。

この記事では、「慢心せず」「油断せず」の違いを分かりやすく説明していきます。

「慢心せず」とは?

「慢心せず」とは、「慢心」つまり、「驕り高ぶる心」であり、いわば根拠のない自信と言えます。

それをしないということなので、「何があっても驕ることなく」ということを表す言葉ということになります。


「油断せず」とは?

「油断せず」とは、「油断」という状況にならないように気をつけるということを表す言葉です。

「油断」の語源には、いくつかの説がありますが、そのひとつは王様が家臣に油を入れた皿を運ばせて、こぼすことを許さなかったという状況から来たもので、「他のことにきを取られないで慎重に事を運ぶ」という意味になったというものです。


「慢心せず」と「油断せず」の違い

「慢心せず」「油断せず」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つは、共に、「気をつけて間違いがないように」という意味で使われるという部分は同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。

この2つの違いを最も簡単に説明するなら、何に対して気を付けるのかという部分が違い、「慢心」とは「根拠のない驕り」に、「油断」とは「根拠のない安心」に対してということになります。

したがって、通常の生活ではこの2つの両方に気をつけるべきであるということは言うまでもありません。

「慢心せず」の例文

・『今回の表彰に慢心せず、今後とも切磋琢磨してもらいたい』
・『自分の成功に慢心せず、努力を怠らないように努めます』

「油断せず」の例文

・『今回うまくいったからと油断しないで、必ずチェックをするようにしてください』
・『ここまでの成功はまぐれだと思って、これからも油断せず過ごしてください』

まとめ

この記事では、「慢心せず」「油断せず」の違いを、解説してきました。

序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。

この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。

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