この記事では、「通関士」と「税関職員」の違いを分かりやすく説明していきます。
「通関士」とは?
「通関士」は、税関を通る荷物などに許可を与えるのがお仕事です。
つまり、荷物の中身は確認せず、とりあえず税関を通ることのみを約束するのが「通関士」になります。
なお、「通関士」は、国家資格なんですが、通常通り会社員という扱いで配置され権限については、書類が適正に記載されているかや特殊な書類について間違いが無いかを確認します。
「税関職員」とは?
「税関職員」は、権限が強化された「通関士」になり、調査することが許される人物です。
調査については、書類と異なるものを持ち込もうとしている場合、対象を調査する権限を持ち、税関で調査対象を足止めして持ち込もうとしている物を確認できる権限があります。
ただし、権限の行使は法律で定められた権限のみの行使となります。
「通関士」と「税関職員」の違い
両者の違いは権限にあります。
「通関士」は、書類の作成時に間違いがあれば、無理ですと相手を足止めできますが、対象を調査する権限はありません。
逆に「税関職員」は、書類からおかしな点があれば人物を調査する権限があり、法律に相手が触れている場合、法律に従い権限をふるえます。
「通関士」の例文
・『通関士の試験を受ける』
「税関職員」の例文
・『税関職員となり、書類チェックを行い、問題を発見する』
まとめ
「通関士」については、書類作成時に問題があれば、対象を足止めして問題を解決するまで対象を通すことはありません。
逆を返せば、書類作成時に問題がないと判断されると足止めを解除して通しますが、今度は「税関職員」が書類と持ち込んでいる物の内容があっているかを確認し、この時、「税関職員」側は権限を行使して間違いがある場合、相手を調査することが許されます。
ここが「通関士」にはできないことで、「通関士」はあくまで調査することはせず、書類が間違ってないかのチェックのみなので、実質会社員という扱いになります。
一方で、「税関職員」は、国家公務員なので権限が付与され、法律に従うことを条件に権限を行使可能です。