施設や部署などが作られることを表す言葉として「新設」と「創設」があります。
似たような意味で使われる2つの言葉ですが何を基準に使い分けられているのでしょうか。
今回は、「新設」と「創設」の違いを解説します。
「新設」とは?
「新設」とは、「新しく設立すること」を意味する言葉です。
「新設」の使い方
会社や学校など公に認められる機関を立ち上げることを「設立」といいます。
既にある施設をもう一つ作ったり部署を拡大したりするのではなく、新しく設立することを指す言葉が「新設」です。
一般的には設立主体にとってそれまでになかったものを設立する場合に対して用いられる表現です。
例えば他の企業には存在していたが自社にはなかった研究部門を新たに立ち上げる場合は「新設」という表現を用います。
「創設」とは?
「創設」とは、「それまでに存在していなかったものを新たに設立すること」を意味する言葉です。
「創設」の使い方
それまで世の中に存在していなかったもの新しく生み出して設立することを表します。
本来は全く新しい概念に基づいた施設や部門などを立ち上げることを指す言葉ですが、他の分野で見られる施設を導入したり考え方を取り入れたりといった形で分野になかった新しいものを設立する場合も「創設」という表現が使われます。
例えば企業活動を先例にしてこれまでスポーツチームでは見られなかったマーケティング部門をスポーツ界で初めて設立する場合は「創設」がふさわしい表現です。
「新設」と「創設」の違い
どちらも新しく設立することを意味しますが設立する主体にとってこれまでなかったものを新しく設立するのが「新設」、世の中やその分野にそれまでなかったものを新しく生み出して設立するのが「創設」という違いで区別されます。
「新設」の例文
・『獣医学部を新設する』
・『新設された部門は毎日大忙しだ』
「創設」の例文
・『世界初のアニメーション学部を創設する』
・『国際紛争調停機関を創設する』
まとめ
「新設」と「創設」は先例の有無が区別の基準です。
言葉の意味を正しく理解して使い分けましょう。