契約に関係する言葉として「仮契約」と「本契約」があります。
どちらも契約の一種ですが具体的にどのような契約でどんな違いがあるのでしょうか。
今回は、「仮契約」と「本契約」の違いを解説します。
「仮契約」とは?
「仮契約」とは、「将来的に正式な契約を結ぶことを前提に事前合意として結ぶ仮の契約」を意味する言葉です。
「仮契約」の使い方
当事者間の合意によって成立する権利と義務が発生する約束のことを「契約」といいます。
法的拘束力を持つ重要な約束であり多額の金銭が動く取引や身分保障など重要な場面では慎重の判断が求められるため十分に検討する時間が必要です。
正式な契約を結ぶ前に仮として結ぶ契約のことを「仮契約」といいます。
正式契約の準備行為に当たるもので基本的には後で正式な契約を結ぶ前提ですが、何か問題がある時には破棄することもできるよう十分に考える時間をとる目的で結ばれます。
取引契約では内金など一部の金銭を支払って結ぶことが多く、破棄する場合はキャンセル料として事前に支払った金額は返還されないのが一般的です。
「本契約」とは?
「本契約」とは、「法律に基づき正式に結ばれる契約」のことです。
「本契約」の使い方
書類にサインすることで本決まりになる正式な契約を指します。
法律に基づく契約なので一方的に破棄することはできません。
「仮契約」と「本契約」の違い
「仮契約」と「本契約」の違いは「契約の効力」です。
「仮契約」はその後に「本契約」を結ぶことを前提にした仮の契約なので本決まりではなく契約としての効力は限定的です。
「本契約」は一般的に「仮契約」の後に結ばれる正式な契約を指す言葉で法律に基づく効力が認められます。
「仮契約」は事前準備の一種なのでそれだけでは認められず「本契約」は正式な契約として成立しています。
「仮契約」の例文
・『仮契約を結ぶ』
・『仮契約の1週間後に正式契約する』
「本契約」の例文
・『本契約の前に規約を確認する』
・『書類にサインすることで本契約が結ばれる』
まとめ
「仮契約」と「本契約」は契約の段階の違いで区別されます。
法的な有効性が異なるので違いを正しく理解しておきましょう。
