相手のことを思い遣って言ったことが相手を傷つけてしまったり、怒らせてしまうようなことも起こります。
例えば、敬語の使い方が間違っていたので、直すように「忠告」したが、逆に「自分ができていないくせ」と言われるようなことです。
それでは、この「忠告」とはどういう意味でしょうか。
また、「注告」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「忠告」と「注告」の違いを分かりやすく説明していきます。
「忠告」とは?
「忠告」とは、いうまでもなく、相手のことを考えて何かを告げるということを表す言葉です。
一般的には真実であったり、直すべき指摘だあることが多いでしょう。
「忠告」の「忠」という文字は、もともと「家臣として主君に真心を尽くす」という意味なので、本来は「真心を持って告げる」ということを意味する言葉です。
「注告」とは?
「注告」とは、「ちゅうこく」と読み、「相手に伝えて知らせる」ということを意味する言葉として使われていました。
しかし、後述のように、今ではほぼ使われていません。
「忠告」と「注告」の違い
「忠告」と「注告」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、「相手に告げる」という部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
前述のように、そもそも「注告」という言葉はすでに使われていないということを前提にして、この2つの違いを最も簡単に説明するなら、物事を相手に伝えるという行動に真心があるのが「忠告」で、ただ伝えるだけなのが「注告」ということになります。
したがって、「忠告」と同じ意味だと勘違いして「注告」を使用するのは間違いということです。
「忠告」の例文
・『心から行った忠告も全く聞いてもらえませんでした』
・『先生はあなたのためを思って忠告しているのです』
「注告」の例文
・『王様の戒厳令について国中に注告した』
・『「注告」という言葉は、間違いではありませんが現在ほぼ使われていません』
まとめ
この記事では、「忠告」と「注告」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。