「利息」と「金利」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「利息」と「金利」の違い金融・経済

この記事では、「利息」「金利」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「利息」と「金利」の違い

初めに「利息」「金利」の意味を説明します。

「利息」とは、金銭などを借りて使用する対価として、金額と期間に比例して一定の割合で支払われる金銭もしくは代替物のことです。

慣用句としての使われ方に違いがありますが、利子と同じ意味となります。

「金利」とは、金銭などを借りて使用する対価として、金額と期間に比例して一定の割合で支払われる金銭を指す場合と、資金の貸借で金銭を借りた側から貸した側に支払われる「利息」の元金にかかる割合のことを指す場合があります。

前者の使い方であっても間違いというわけでは無いので注意しましょう。

「利息」は金銭や代替物に用いられますが、「金利」は金銭にしか用いられないということと、元金にかかる割合という意味もあることが違います。


「利息」と「金利」の使い方の違い

「利息」は、金銭などを借りて使用するときの借主と借主の立場によって使い分けがなされます。

「利息」は金銭を貸した際に受け取る対価のことをさすのに対して、「利子」は、金銭などを借りた際に支払う対価のことをさすという使い分けになります。

貸した側にとっては「利息」、貸した側にとっては「利子」というのが正式な表現でしたが、現在では、区別されなくなりつつあります。

法律用語の場合には、利息が用いられており、貸した側にかかる制限などがありますので注意しましょう。

利息の計算式は、利息=元金(借金の額)×金利(年利)÷365(日)×返済までの日数なので、例えば1万円借りて、年利が5%、返済までの日数が30日だとすると、利息=10000×0. 05÷365×30=41円となります。

「金利」の割合は、利子率、利率、利子歩合などと同様の使われ方となります。

割合なので、パーセント(%)であることに注意が必要です。

利率とした方がより狭い範囲を表し、確定的でわかりやすいのですが、現実には、法律の条文や銀行、クレジットカードの説明などで、金利が用いられていることもあり、意味合いは文脈で判断するしかありません。

傾向として「金利」が文章で使われている際には、割合のことを指していることが殆どですが、絶対に割合だというわけでは無いことに注意が必要です。

「利息」は、金銭と期間に比例して一定の割合で支払われる「金銭もしくは代替物」に使われるのに対し、「金利」は、金銭と期間に比例して一定の割合で支払われる「金銭」のことや、「利息」の元金にかかる割合のことを指すときに使われるという違いがあります。


「利息」と「金利」の英語表記の違い

「利息」の英語表記は、“interest”が使われます。

“interest”は、あることに心をひかれ,もっと知りたいあるいは関わりたいと思う気持ちといった意味があり、利害関係がある場面では、利息や利子、利益のような意味となります。

英語には、利息と利子を表す単語がないので、動詞と場面から文脈を判断する必要があることに注意しましょう。

「金利」の英語表記は、“interest”“interest rate”が使われます。

“interest rate”は、“interest”と、割合、率、歩合、料金、相場、値段、固定資産税などの意味を持つ“rate”を繋げることで、金利、利率、利子率といった意味となります。

英語には、金利に該当する単語もないので、利子や利息に近い意味の「金利」“interest”が用いられますが、“interest rate”とすることで、利率や利子率に近い意味での「金利」を表現できます。

「利息」と「金利」を使った例文

「今月の利息を返済してください」
「一年間の利息は、500円になります」
二つの文は、貸した側から借りた側に対して使われます。

「貸主にとっては利息で、借主にとっては利子になります」
「法定利息は、法律上認められた利息のことで、個人間では、民法で年5%までと定められています」
「銀行の金利が安いです」
利息に近い使われ方です。

割合の場合には、金利が低いですとなります。
「金利が下がってうれしいです」
「金利上昇に備える」

「利息」の類語

「利息」の類語は、「利」、利子、金利があります。

共通する意味は、金銭を預けたり貸したりした相手から、一定の割合で受け取る報酬のことです。

「利」の他の意味としては、利益、もうけなどの意味や有利なこと、好都合であるという意味、勝ち目、勝利などの意味があります。

「金利」の類語

「金利」の類語は、「利子率(利率)」があります。

「利子率(利率)」には、資金の貸借で金銭を借りた側から貸した側に支払われる「利息」の元金にかかる割合という意味があります。

「利息」の対義語

「利息」の対義語は、「元金」です。

「元金」の読みは、「がんきん」または、「もときん」となります。

対義語としての意味は、貸し借りの元になった金銭です。

他の意味としては、元手や、資本金があります。

まとめ

「利息」「金利」の違いについて説明しました。

「利息」は、金銭と期間に比例して一定の割合で支払われる「金銭もしくは代替物」に使われるのに対し、「金利」は、金銭と期間に比例して一定の割合で支払われる「金銭」や、利息の元金にかかる割合という意味で使われるという違いがあります。