「却下」と「撤回」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「却下」と「撤回」の違いとは?違い

「却下」「撤回」では意味がどのように異なるのでしょうか。

この記事では、「却下」「撤回」の違いを分かりやすく説明していきます。

「却下」とは?

「却下」とは、「提出されたものを取り上げず受け付けないこと」を意味する言葉です。

申請や提案など認めるよう求めてきた内容に対し受け入れずに差し戻すことを意味します。

一般的には受け付けられなかったこと全般を表す意味で使うことが多く、提出した内容の評価ではなく提出そのものが認められなかった場合に用いる表現です。

提出内容は丸ごと全部取り下げられ、一部分だけ評価されることはありません。

ありかなしかでなしになると「却下」となります。


「撤回」とは?

「撤回」とは、「一度決めた内容を取り消してなかったものにすること」を意味する言葉です。

決定された内容について決定したという事実を覆し、なかったことにして何も決まっていない最初の状態に戻すことを表します。

一度決めたことや発言した内容を取り下げる場合に用いる表現であり、何も決まっていない段階では使いません。

決定や発言など手続きとして取り下げることは可能ですが、一度は決めたり口にしたりした事実までは消えないので本当の意味での「撤回」は困難です。

例えば思わず口にした暴言を「撤回」して謝罪するケースはよくありますが、公的な記録としてはなかったことにできても言われた人から見れば暴言を吐かれた事実は消えないので「撤回」は形だけのものになってしまいます。


「却下」と「撤回」の違い

「却下」「撤回」の違いを、分かりやすく解説します。

「却下」「撤回」の違いは「成立した事実」です。

「却下」は受け付けずに差し戻すことを意味するので一度も成立していないのに対し「撤回」は決定や発言など一度成立した事実を取り消してなかったことにすることを指します。

成立した事実がないままに不成立になるのが「却下」で、成立した事実を取り消して不成立になるのが「撤回」という違いで区別されます。

「却下」の例文

・『申し立てを却下する』
・『提案は即却下された』

「撤回」の例文

・『発言を撤回する』
・『合意内容を一方的に撤回してきた』

まとめ

「却下」「撤回」は成立したことがあるかどうかの違いで区別されます。

日常的に使う表現なので覚えておきましょう。

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