「散る」と「散らばる」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「散る」と「散らばる」の違いとは?違い

この記事では、「散る」「散らばる」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。

「散る」とは?

植物の花が枯れたとき、花びらが床に落ちることを「散る」【ちる】といいます。

葉が茶色く変化してその生命が終わりを告げるとき、ひとりでに落ちていくそのさまを指すのです。

このようなところから、「南の空に散る」といった言い方をして、戦争で空に向って特攻隊が飛んで行き、敵に襲撃されて海に落ちては亡くなるといった状況を意味する言葉として使われていました。


「散らばる」とは?

方々に物が落ちては散乱することを「散らばる」【ちらばる】といいます。

例えば、机の上に置いた皿が強い揺れで床に落ちては割れて、その粉々になったものが色々な方向に向って飛び散る様を指すわけです。

それほど広範囲に物が飛び散る状態を表す言葉であり、いかに掃除が大変か感じられる状況と分かります。

このように、割れて飛び散りやすい物が辺りに散乱する状況を指すのです。


「散る」と「散らばる」の違い

「散る」「散らばる」の違いを、分かりやすく解説します。

命ある植物や人の命が終わりを告げるとき、落ちては最後を伝えることを「散る」といいます。

とくに、花の色が変化していき、ひとりでに花びらが落ちる様はとても儚く見える様子を指す言葉です。

もう一方の「散らばる」は、割れやすいものが落ちて割れたとき、その破片が広範囲に飛び散る様子を表します。

ただ、人に対しては使われる機会がほぼなく、物を対象とした言葉です。

「散る」の例文

・『1週間前、花瓶に活けた菊の花びらが目の前で儚く散る』
・『敵陣へと飛び立った若き命は撃墜され、太平洋の海へと散った』

「散らばる」の例文

・『子供が鞄を引っくり返すと机の上に物が散らばった』
・『棚から落ちた花瓶が割れて破片が部屋中に飛び散る』

まとめ

「散」という漢字を使った言葉ですが、言い方によってまた違った状況を表します。

どのような状況で使うか深堀して、文章にしてみるのも楽しい使い方となるでしょう。

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