「疲れているみたいだ」「幸せそうだ」のように、何かに対して「〜のようだ」と表現することがあります。
このとき使う英単語は“seem”でしょうか、それとも“look”でしょうか。
この記事では、“seem”と“look”の違いを分かりやすく説明していきます。
「seem」とは?
「〜に見える、思われる」という意味の動詞です。
ポイントは「状況や状態から判断している」という点です。
見た目から判断しているわけではありません。
「〜だ」と断言するのではなく、「(自分には)そんな風に見える」と自分の考えを伝えたい時に使われます。
「seem」の使い方
A. He seems busy. (彼は忙しそうだ)
B. The new boss seems nice. (新しい上司は良い人そうだ)
Aの場合は、例えば彼の予定がいつも埋まっている、なかなか電話に出ない、などといった状況から判断して「seems」を使っていると考えられます。
Bの文では話してみたら優しかった、良いことを言っていた、などの経験から感じたことを「seems」で表しているのでしょう。
このように見た目ではなく、状況や経験から思ったことをやんわりと伝える時に「seem」を使います。
「look」とは?
もちろん「見る」という意味の動詞ですが、それだけではなく「look+形容詞」の形で「?に見える」という意味を持ちます。
“seem”とは違い、目で見て判断する場合に使うのが特徴です。
目で見たことを根拠に「こう思う、こう見える」と言いたい時に使われます。
「look」の使い方
A. You look happy. (あなたは幸せそうだね)
B. The new boss looks nice. (新しい上司は良い人そうだ)
Aの場合は「あなた」がニコニコしていたり、スキップしていたりと幸せそうな要因があることが分かります。
逆に言うと、見た目から分からないときに「look」を使うことはできません。
Bの文は“seem”の例文とほとんど同じですが、「良い人」と判断している根拠は見た目です。
優しげな目つき、小綺麗な身なりなどから判断しているということです。
このように視覚的な情報から分かることを伝えたいときに「look」を使います。
根拠が見た目であるため主観による意見ではなく、客観的な意見と言えます。
「seem」と「look」の違い
どちらも使い方はほぼ同じで、“?のように見える”という意味です。
ですが、根拠となる部分が違い、“seem”は状況や状態から自分が感じたことに対して使います。
一方で“look”は見た目から読み取れることに対して使います。
自分の憶測をやんわりと伝えたければ“seem”、見て分かる客観的な意見を伝えたければ“look”を使うようにしましょう。
まとめ
使い方が似ている2単語、“seem”と“look”について考察しました。
ポイントは何から判断したのか、という点です。
見た目なら“look”、そうでないなら“seem”となります。
違いを理解し、うまく使い分けてください。