この記事では、「錯覚」と「幻覚」の違いを分かりやすく説明していきます。
「錯覚」とは?
「錯覚」とは何かを本来とは別の状態やものとして認識してしまうことです。
例えば人は同じ色でも暗い色の中の明るい色として配色されている場合と、明るい色の中で暗い色として配色されている場合では全く別の色と認識してしまいます。
他にも模様のせいで静止画が蠢いている用に見えたりなど、感覚器官が正常でも実在しているものの状態と異なる認識や知覚をしてしまうのが錯覚です。
間違った認識をしてしまうだけで、見たものは実在しています。
「幻覚」とは?
「幻覚」とは実際には存在しないものを知覚してしまうことを指します。
そこにないものが見える幻視が代表的であり幻視のことを幻覚と言うこともありますが、本当は鳴っていない音が聞こえるという幻聴も幻覚の一種です。
他にもありえないはずのにおいがすることや、欠損した腕が痛むというような幻覚もあります。
これらは精神あるいは感覚器官の異常によって起きるものであり、幻覚として見たもの聞いた音は存在していません。
「錯覚」と「幻覚」の違い
「錯覚」と「幻覚」の違いを、分かりやすく解説します。
実際に存在するものを知覚するに際して本当の状態とは違うものとして認識してしまうことが「錯覚」で、存在しないものを知覚してしまうことが「幻覚」です。
「錯覚」は本当の状態と認識がズレているだけで、知覚したもの自体は現実に存在しています。
ですが「幻覚」の場合はそもそも現実には存在しておらず、それがあったという認識自体が間違いです。
まとめ
「錯覚」は実在しているものを間違って認識することですが、「幻覚」は実在していないものを認識することなので、間違った認識という点が共通していても根本的に違います。
「錯覚」は見た人聞いた人の体や感覚に全く異常がなくても起きることはしばしばありますが、「幻覚」は精神と体が正常であれば起きることは基本的にありません。