「昼行灯」と「木偶の坊」はいずれも人の性格やキャラクターを例える言葉ですが、細かな意味合いが異なるため区別して覚える必要があります。
この記事では、「昼行灯」と「木偶の坊」の違いを分かりやすく説明していきます。
「昼行灯」とは?
「昼行灯」は「ひるあんどん」と読む言葉で、「ぼやっとして役に立たない人」という意味があります。
「行灯」は江戸時代の頃に使われていた小型照明のことを指します。
明るい昼間に照明を使っても役に立たないことから、「ぼやっとして役に立たない人」の意味で使用されるようになりました。
「木偶の坊」とは?
「木偶の坊」は「でくのぼう」と読み、「他人の言いなりになっている人」や「気が利かない人」といった意味を持つ言葉です。
「木偶の坊」は平安時代の頃にあった木製の操り人形のことで、操り人形と無能な人を重ねて誕生した言葉といわれています。
「昼行灯」と「木偶の坊」の違い
「昼行灯」と「木偶の坊」の違いを分かりやすく解説します。
「昼行燈」は「昼間に使う行灯の火がぼやっとして役に立たないこと」が由来となった言葉で、「ぼやっとした人」「役に立たない人」といった意味で使用されています。
なお、「普段はぼやっとしているが実は優秀な人」という誉め言葉の意味合いを持つと勘違いされがちですが、「実は優秀である」という意味は含まれないため注意が必要です。
「彼は、勉強はできるが昼行燈のような性格だ」のように使われます。
一方、「木偶の坊」は「平安時代頃の操り人形」が由来となった言葉で、「主体性がなく他人の言いなりで動く人」や「気が利かない人」の意味で用いられています。
「彼らは為すすべもなく、木偶の坊のように突っ立っていた」などと使います。
まとめ
それぞれ詳細な意味合いに違いはあるものの、「昼行灯」と「木偶の坊」はどちらも人をネガティブに評価する際に使う言葉です。
できればあまり使用したくない言葉ですが、知識のひとつとして意味の違いを覚えておきましょう。