「一字一句」と「一言一句」は似た意味で使われる言葉ですが厳密な基準で使い分けられています。
2つの言葉はどんな基準で区別されているのでしょうか。
今回は、「一字一句」と「一言一句」の違いを解説します。
「一字一句」とは?
「一字一句」とは、「一つの文字と一つの語句」を指す言葉です。
「一字一句」の使い方
大きさや内容に関わらない全ての字や語句を表します。
一般的には字や語句を極めて厳密に認識する必要がある時に用いられる表現で、少しも漏らさない極めて正確な全ての字や語句を指す意味で使われる言葉です。
字や語句を書き写す時などは書かれている字や語句を変えることなくそっくりそのまま移さなくてはいけません。
そのような状況において書かれている字や語句の内容そのままを指す意味で使う表現が「一字一句」です。
「一言一句」とは?
「一言一句」とは、「ちょっとしたわずかな話し言葉」を指す言葉です。
「一言一句」の使い方
口に出して話した言葉のうちほんのわずかなちょっとした言葉を指します。
聞いた人の誰もが気づくような目立った内容やわかりやすい話ではなく言葉の端々に出るような微妙なニュアンスやちょっとした言葉遣いなど普通なら見落としてしまうようなほんのわずかな話し言葉を指す表現です。
一般的には話し言葉の厳密さや正確さを表す意味で使います。
「一字一句」と「一言一句」の違い
「一字一句」と「一言一句」の違いは「書き言葉か話し言葉か」です。
どちらも言葉の厳密さを表していますが「一字一句」が文章や文字列など書き言葉を表すのに対し「一言一句」は演説や聞き取りなど人が話した言葉を表す、という違いで区別されます。
「一字一句」の例文
・『一字一句正確に書き写す』
・『印刷ミスがないか一字一句確認する』
「一言一句」の例文
・『一言一句聞き漏らさずメモする』
・『一言一句間違うことなくそらんじる』
まとめ
「一字一句」と「一言一句」は書き言葉か話し言葉かで区別されます。
混同しやすい表現なので正確な意味と読み方を知っておきましょう。