「貴公」や「貴様」は相手に対する敬称として使われる言葉です。
この記事では、「貴公」と「貴様」の違いを分かりやすく説明していきます。
「貴公」とは?
「貴公」とは男性が対等な男性に対して使う呼び方であり、こちらは目下の男性に対して使うことも可能です。
女性が対等な女性に対して使う呼び方は「貴女」がありますが、こちらは目上の人や身分の高い女性に対して使うことが可能です。
「貴公」も江戸時代前期には武士が目上の人に対して使う敬称として使われていましたが、現代ではこのような使い方はしません。
「貴様」とは?
「貴様」とは男性がとても親しい間柄の相手に対して使う名称ですが、現代では反対の意味で使われることも多くあります。
現代における「貴様」は相手を罵る場合にも使われており、こちらはカタカナ語の「キサマ」もよく使われています。
「貴様」は古い時代では尊敬や敬愛の名称として使われていしたが、現代では相手を罵るという意味に捉えられる可能性があるので注意しましょう。
「貴様」の類義語には「貴方」がありますが、こちらは基本的に敬称として使うことが可能です。
「貴公」と「貴様」の違い
この2つはどちらも古い時代には男性が対等な男性を呼ぶ時や、親しい間柄を表す時に使われていた言葉です。
「貴公」は現在でもこの意味で使われていますが、「貴様」は相手を罵るという意味が生まれたことから使う際には注意が必要です。
「貴公」の例文
・『貴公がやっていることはただの圧政である』
・『貴公のような人がいてくれたからこそ、国民は戦火を逃れられた』
「貴様」の例文
・『貴様と俺は永遠の友達だろう』
・『貴様は私の姉を侮辱したので、それ相応の罪を償ってもらう』
まとめ
「貴公」や「貴様」は主に男性が対等な男性や目下の男性に対して使う名称です。
「貴様」は相手を罵る意味もあることから、一般的な敬称としては「貴方」が使われます。
