この記事では、「知り合い」と「友達」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「知り合い」と「友達」の違い
「知り合い」とは、二者の間で顔と名前を知っていること、またその人のことです。
「友達」とは、一緒に楽しく会話をする、遊ぶ、食事をするなどを行う親族以外の人のことです。
どちらの言葉も「人」のことを指していますが、自分にとってどのような人なのかという点が違います。
「知り合い」は自分が認識している人のことです。
自分が認識しているだけでなく、相手もこちらのことを認識しています。
顔も名前も知っています。
そして、お互いある程度の付き合いがあります。
「友達」は自分にとって親しい人です。
相手もこちらのことを親しい間柄だと思っています。
もちろん、顔と名前を知っています。
「知り合い」よりも深い付き合いがあり、一緒に遊んだり、食事をしたりなどすることもあります。
親密度が高いのは「友達」の方です。
「知り合い」と「友達」の使い方の違い
前者の言葉は、お互いに顔と名前を知っている人を指して使用します。
何でも話せるほどの親密さはありません。
後者の言葉は、お互い顔と名前を知っているだけでなく、仲がよい人のことを指しています。
「知り合い」と「友達」の英語表記の違い
「知り合い」は英語で“acquaintance”と表現をします。
「友達」は英語で“friend”と表現をします。
「知り合い」の意味
「知り合い」とは、二者の間で顔と名前を知っていること、またその人のことです。
顔と名前を知っていても、「知り合い」とは呼べない人もいます。
ふだん買い物に行くコンビニの店員さんは、何度も見ているので自分側は顔を知っています。
店員さんも何度も来るお客さんの顔は覚えていることでしょう。
店員さんは名札をつけているので、自分は店員さんの名前を知っています。
しかし、店員さんはこちらの名前を知りません。
相手が名前を知っていないので、これは「知り合い」ではありません。
「私は○○です」と名乗って店員さんに名前を憶えてもらったとしても、「知り合い」とはいいません。
ある程度つき合いがないと「知り合い」とはいえないのです。
しかし、店員さんと会話をする機会が増えれば「知り合い」になるかもしれません。
常連客になると店員さんが親しく話してくれることがあります。
たとえば、個人経営の飲食店だと、何度も通っていると店員さんがサービスで料理を出してくれたり、話しかけてきてくれたりしてくることがあります。
お互いのプライベートなことを話すこともあるでしょう。
こうして、ある程度のつき合いが生まれると「知り合い」といえます。
「知り合い」は店員さんのことだけを指しているのではありません。
近所には、お互いが顔と名前を知っている人がいるはずです。
この人とは、たまに道端で話すなどすることがあるでしょう。
つまり、ある程度のつき合いがあるのです。
こういった人のことも指しています。
「知り合い」の使い方
自分も相手も顔を見たことがあり、名前を知っていて、顔と名前が一致する人を指して使用します。
何度か道ですれ違ったことがある人のようなものではなく、ある程度のつき合いがある人のことです。
「知り合い」を使った例文
・『この間、カレー屋で知り合いに会った』
・『知り合いの印刷屋に相談してみようと思う』
・『知り合いがやっている歯医者に通う』
・『道具を知り合いから譲り受けた』
「知り合い」の類語
「知人」が類語です。
「知り合い」の対義語
「知らない人」が対義語です。
「友達」の意味
「友達」とは、一緒に楽しく会話をしたり、遊んだり、食事をしたりする親しい人のことです。
小学校の場合だと、1クラスの生徒は30~40人くらいです。
この30人くらいの人たちすべてと仲がよいということは、あまりないでしょう。
たいていは、仲がよいのはその中の数人です。
その数人とは、休み時間に会話をしたり、グループを作るときに一緒になったり、学校のないときは一緒に遊んだりします。
このような、打ち解けているような人のことをいいます。
学校の教室の中だけのことではありません。
たとえば、習い事の教室です。
習い事の教室には、自分と同じことに興味を持っている人たちが集まっています。
趣味が同じだと会話が弾みます。
一緒に会話をしていて楽しいです。
話していて楽しい人とは、一緒に食事をすることがあります。
教室が終わったら食事をしよう、となるのです。
また、書道や絵画などが趣味の場合は、展覧会に一緒に行くこともあるでしょう。
こうして、お互いが親しくなっていきます。
この人のことを指す言葉です。
他にも、SNS、合コン、会社などでも、こういった人を作ることができます。
「友達」の使い方
顔や名前を知っていて、親しくつき合っている人のことを指して使用します。
顔と名前を知っているけれど、表面的なつき合いしかないといった人のことではありません。
たとえば、ふだん買い物に利用しているコンビニの店員さんと話しをすることはあっても、一緒にどこかに出かけたり、食事をすることはないでしょう。
こういった間柄の人には使用しません。
物理的な距離が近い人のことではなく、心の距離が近い人のことをいいます。
そのため、引越して遠くに行ってしまっても、その後もつき合いが続いていれば、この言葉で表現することができます。
家族は顔も名前も知っていて、親しいつき合いがありますが、この人たちのことはいいません。
「友達」を使った例文
・『友達と映画を観に行く』
・『バレエ教室で知り合った友達』
・『友達から心配された』
・『友達にノートを見せてもらう』
「友達」の類語
「友人」「友」が類語です。
文通だけのつながりのある人は「ペンフレンド」といいます。
「友達」の対義語
ぴったりな対義語はありませんが、強いて言えば「知らない人」です。
まったく親密なかかわりのない人のことを指しています。
まとめ
2つの言葉の大きな違いは親密度です。
自分にとってどのような人なのかという点に違いがあります。