この記事では、「棲みつく」と「住み着く」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「棲みつく」とは?
家や庭などに動物が寝たり、食べるために来ることを「棲みつく」【すみつく】といいます。
野生の狸や狐、鹿、猪といった生き物が餌を食べられる場所に狙っては棲みつき、そこで繁殖するために寝床を作り、何ヶ月も生活するのです。
とくに、天敵となるカラスや蛇、テンといった動物に狙われない床下、穴、小屋などを見つければ雄と雌がそこに棲みついては交尾して子供を作り、拠点として餌を探しに行きます。
「住み着く」とは?
人間が生活しては居心地が良いと何年も住む行動を「住み着く」【すみつく】といいます。
そこを拠点にしては仕事に出かけたり、食事する場所として選ぶのです。
自分で住みやすいと思う場所を探しては定住したり、人がすでに住んでいる家に転がり込み、生活して住むといった意味がある言葉として使われています。
「棲みつく」と「住み着く」の違い
「棲みつく」と「住み着く」の違いを、分かりやすく解説します。
動物が食事ができ、寝られると思う場所を探してはそこを選んで定着する行為を「棲みつく」といいます。
動詞として使われている言葉であり、人間ではなく、野生で生息する生き物に餌を与えていたところ、その場所が気に入って定住する状況で使う言葉です。
もう一方の「住み着く」は人間が居心地いいと定住するとき使います。
他にも「心に住み着く」といった使い方して、人に影響を与えるほどの感情にしてしまうという使い方もする言葉です。
「棲みつく」の例文
・『野生の鹿に餌を与えていると、小屋に棲みつくようになった』
・『屋根裏部屋に棲みつく狸の子供が階段から落ちてきて驚いた』
「住み着く」の例文
・『去年から部屋に住み着く彼氏が浮気相手を連れ込んだ』
・『友人が住み着いて部屋を散らかすので困っている』
まとめ
まったく同じ読み方する言葉を2つ取り上げましたが、どのような生き物がどう住むかに着目して、使い分けてみるといいでしょう。