「人脈」と「友達」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「人脈」と「友達」の違い生活・教育

この記事では、「人脈」「友達」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「人脈」と「友達」の違い

「人脈(じんみゃく)」とは、学校や会社などの集団や組織の中で利害関係などによる人と人とのつながりです。

「人脈」は、脈のように枝分かれしながら連なっていくものを人間関係に例えているもので、一対一というよりも、ある人との繋がりがまた他の人に繋がっていくような様子を連想されるものです。

その人に対する好意の有無は関係無く、取引先や上司と部下、先生と生徒といった関わることを避けられないのでうわべだけで接しているような人間関係が含まれる場合があります。

「友達(ともだち)」とは、お互いにある程度心を許している人間関係で、一緒に遊んでお話をするような親しい間柄の人です。

「人脈」は、好意の有無に関係無く人と人との枝分かれして連なっていくような繋がりを指すのに対し、「友達」は、お互いにある程度心を許している人間関係という違いがあります。


「人脈」と「友達」の使い方の違い

「人脈」の辞書的な意味としては、1. で説明したとおりですが、実際の使われ方として違う面もあります。

元々人に頼みごとをするには、直接会うこと以外に手紙のような時間がかかることが前提でしたが、ネットワーク社会では、気軽に他の人と連絡を取れるため、相手に認知されたうえで連絡を取れて無視されないような間柄程度の人間関係であれば、何らかの利害関係が生まれる可能性があり、「人脈」と呼べることもあります。

例えば、知人のAさんに何か頼みごとをした際に、最低限助けてもらえるような当たり障りのない人間関係であれば、その頼みごとを聞いてもらえる可能性がありますし、場合によっては、Aさんの知り合いの中でより適切な人物を紹介してもらえる可能性があります。

この場合には、前述したような、集団や組織というよりも、知り合いの知り合いといったような関係ですが、Aさんの「人脈」を頼りにしたといった使い方になります。

ただし、「人脈」の言葉のイメージは、人脈を持つ人が自ら言葉にすると、意識高い系や自慢と思われたり、ビジネスライクと取られたりするため、必ずしも良い結果が得られる言葉にならないことに注意が必要です。

「友達」は、前提として、心を許しているという感覚自体が人それぞれなので、一方が親しいと感じていても、もう一方が親しいと感じていない場合があります。

しかし、一方的に親しみをもっていたとしても、明確に拒絶されるようなことがなければ、一方的に「友達」と認識することは間違いではありません。

ネットワーク社会では、直接会うことがなくても、人と言葉を交わせるため、直接会った事が無い友達関係というのが成立しえます。

例えば、ファッションやキャンプ、ゲーム、アニメなどの同じ趣味の話題を共有して気が合うことで日常的に連絡しあうように成れば、「友達」と言っても良いことになります。

「友達」のイメージは大半良いものですが、相手が拒絶しているのに使ってしまったり、仕事関係の人に軽々しく使ってしまったりすると、その相手との人間関係が悪くなってしまう可能性もあることに注意が必要です。

「人脈」「友達」は、人間関係という意味で共通する面があるので、ある人のことが状況によって「友達」と呼べたり、「人脈」と呼べたりする場合もあることに注意が必要です。

使い分けという面では、ビジネスシーンで「友達」を仕事相手として別の人に紹介した場合に、私の「人脈」で今回の仕事に都合のいい人が居るので紹介しますといった使い方もあります。

「人脈」は、相手に認知されていて頼み事ができる人間関係に使われるに対し、「友達」は、自分が親しみを持っていて拒絶されていない人間関係に使われるという違いがあります。


「人脈」と「友達」の英語表記の違い

「人脈」の英語表記は、“connections”“human network”“network of contacts”“person’s network”などが考えられます。

“connections”は、つなぐこと、連結、通信、連絡、乗り継ぎ、関係、関係性、などの意味を持つ“connection”の複数形で、人脈となります。

“human network”は、人、人間らしい、といった意味を持つ“human”と、網、網状のもの、ネットワークといった意味を持つ“network”を合わせて、人脈となります。

“network of contacts”は、“network”と、接触、民着、つながり、コネクション、関係、交流の意味を持つ“contact”を合わせて、人脈となります。

“person’s network”は、個人、人柄、個性、人物などの意味を持つ“person”と、“network”を合わせて、人脈となります。

「友達」の英語表記は、“friend”“mate”“pal”などが考えられます。

“friend”は、友人、友達、味方、後援者、仲間などの意味があります。

“mate”は、仲間、相棒、友達、兄弟などの意味があります。

主に英国圏で使われます。

“pal”は、仲間、なかよし、友達などの意味があり、呼びかけで、おい、お前といった意味があります。

「人脈」と「友達」を使った例文

・『困った時に助けてくれる人脈を作ることが大切です』
・『人脈は、相手に認知してもらわないと成り立たない関係です』
・『彼は人脈づくりに余念がない』
・『友達と一緒に映画を見に行きたいです』
・『趣味を話せる友達が欲しいです』
・『高校の友達とは、たまに会えば当時と同じような距離感でいられます』

「人脈」の類語

類語には、人間関係、交際関係、しがらみがあります。

人間関係とは、人と人との関係のことで、1対1に限らず、複数の人間を含む集団や組織内の人同士の関係も含むものです。

交際関係とは、人と人や国と国がお互いに付き合うことで、恋愛関係以外でも使われます。

しがらみとは、元々水の流れをせき止めるものことで、それが転じて、まとわりつくもの、じゃまするものといった人の関係性にも使われます。

「友達」の類語

類語には、仲間、同士があります。

仲間とは、一緒に何かをする間柄ことです。

同士とは、何らかのことがらに対してお互いに共通点を持っている人のことです。

「友達」の対義語

対義語には、他人があります。

他人とは、自分以外の人のことです。

血のつながりや親族で無いといった意味もあります。

ある事柄に関係ない第三者のことを指します。

まとめ

「人脈」「友達」について説明しました。

「人脈」は、好意の有無に関係無く人と人との枝分かれして連なっていくような繋がりを指すのに対し、「友達」は、お互いにある程度心を許している人間関係という違いがあります。

「人脈」は、相手に認知されていて頼み事ができる人間関係に使われるに対し、「友達」は、自分が親しみを持っていて拒絶されていない人間関係に使われるという違いがあります。