「浮かばれない」と「浮かばれる」はどちらも「浮く」という言葉を使用していますが、意味に違いはあるのでしょうか。
この記事では、「浮かばれない」と「浮かばれる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「浮かばれない」とは?
「浮かばれない」は「うかばれない」と読む言葉で、後述する「浮かばれる」の否定形に該当します。
「辛く苦しい思いが解消しない」「無念が晴れない」「報われない」「救われない」といった気持ちを意味するほか、亡くなった方の「恨めしい思い」を表す際にも使用します。
「浮かばれる」とは?
「浮かばれる」は「うかばれる」と読む言葉で、「成仏できる」「亡くなった人の無念が晴れる」といった意味があります。
「報われる」という意味も含みますが、その場合は否定形を使った「浮かばれない」の表現で示されることが多いとされています。
「浮かばれない」と「浮かばれる」の違い
次に、「浮かばれない」と「浮かばれる」の違いを分かりやすく解説します。
「浮かばれない」は「辛く苦しい思いが解消しない」「無念が晴れない」「報われない」「救われない」といった気持ちを意味するほかに、亡くなった方の「怨めしい思い」を意味するケースもあります。
一方、「浮かばれる」は「成仏できる」「亡くなった人の無念が晴れる」という意味で使用されています。
「苦労などが報われる」という意味も含みますが、「報われる」という意味で「浮かばれる」を使用する例は少なく、多くの場合は否定形を使った「浮かばれない」の形で示されるようです。
「浮かばれない」の例文
「浮かばれない」は苦労や無念が報われない状況や、死者の怨みの念を表現する状況で用いられます。
・『弟子があのように堕落するとは、亡くなった師匠が浮かばれない』
・『あれほど研修を頑張ったのに、業務自体が中止になるとは浮かばれない』
・『一度悪い評判が立てば一生浮かばれないだろう』
「浮かばれる」の例文
「浮かばれる」は「亡くなった人が成仏する」「死者の無念が晴れる」といった意味で使用されます。
「苦労などが報われる」という意味も含みますが、多くの場合は肯定刑ではなく否定形の「報われない」を伴って表現するといわれています。
・『長年の疑惑が晴れて、亡くなった彼もやっと浮かばれるだろう』
・『遺言通り遺産を全額寄付したことで、父の魂も浮かばれるはずだ』
・『これで祖母の霊も浮かばれることでしょう』
まとめ
「浮かばれない」と「浮かばれる」は「苦労」や「辛い思い」に関係する言葉ですが、それぞれの意味に違いがあります。
双方の意味を理解して、状況に応じて的確に使い分けられるようになりましょう。
ぜひ参考にしてください。