「平身低頭」と「三拝九拝」はどちらも頭を下げる様子を表す言葉ですが、どのような意味の違いがあるのでしょうか。
この記事では、「平身低頭」と「三拝九拝」の違いを分かりやすく説明していきます。
「平身低頭」とは?
「平身低頭」とは、「ひたすら頭を下げて恐れ入ること」を意味する言葉です。
地面に対して体を平たくし頭を低くする動作のことで、相手を恐れる気持ちからそのような行動を取るさまを表します。
一般的にはただただ恐縮して頭を下げる態度を表す言葉として用いられ、恐れて相手の言いなりになるさまや必死に謝る態度などを表す意味で用いられる表現です。
「三拝九拝」とは?
「三拝九拝」とは、「頭を何度も下げること」を意味する言葉です。
一般的には感謝の気持ちを伝えるお礼の意味で頭を下げる行為や相手に願い事をするため頼み込む様子を表す時に使います。
本来は中国で古くから伝わる礼拝の作法を表す言葉でしたが転じて作法にのっとって頭を下げ人に物事を頼む態度に使われるようになり、現在は自らがへりくだり相手を立てるために頭を下げる態度全般を意味する言葉として使われています。
「平身低頭」と「三拝九拝」の違い
「平身低頭」と「三拝九拝」の違いを、分かりやすく解説します。
「平身低頭」と「三拝九拝」の違いは「気持ち」です。
どちらも何回も頭を下げる態度を表す言葉ですが込められている気持ちと頭を下げる目的が異なります。
相手に恐れ入り恐縮して頭を下げるのが「平身低頭」で、感謝や依頼のために頭を下げて相手を立てるのが「三拝九拝」という違いで区別します。
「平身低頭」の例文
・『平身低頭で謝る』
・『話し合いの最中ずっと平身低頭だった』
「三拝九拝」の例文
・『三拝九拝で頼み込む』
・『三拝九拝で感謝を伝える』
まとめ
「平身低頭」と「三拝九拝」は態度こそ似ていますが意味は全く異なります。
のような気持ちで頭を下げているのかを考えて使い分けてください。