この記事では、「不相応」と「分不相応」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不相応」とは?
「不相応」の意味は、つり合いが取れていないこと、ふさわしくないことです。
対義語は、つり合いが取れていることを意味する「相応」です。
「不相応」の使用用途は幅広く様々な物事に使用することが可能です。
例えば、「子どもには不相応な金額」や「子どもには不相応な装い」、「子どもには不相応な行い」など様々なことに対しつり合いが取れていないことを意味する言葉があります。
類語には、「不釣合」や「場違い」、「不適当」などがあります。
「分不相応」とは?
「分不相応」の意味は、その人の身分や能力にふさわしくないことです。
「分不相応」の「分」には各人に分け与えられたもの。
つまり、性質や身分、責任、職分などといった意味があります。
そこから、その人の身分や能力にふさわしくないことを意味する言葉になります。
類語には、「身分不相応」や「身のほどを知らない」、「身の丈に合わない」などがあります。
「不相応」と「分不相応」の違い
「不相応」と「分不相応」の違いを、分かりやすく解説します。
「不相応」と「分不相応」の違いは意味の範囲の違いにあります。
「不相応」の場合は、どのような場合においても使用することができ使用範囲が広い言葉になります。
一方、「分不相応」は身分や能力がふさわしくないことに限定される言葉になります。
「不相応」を使用し「分不相応」の意味にするためには、「身分不相応」といった言葉にする必要があります。
このように、使用する範囲に2つの言葉の違いがあります。
「不相応」の例文
・『母が年齢とは不相応な格好ばかりするので子どもとして恥ずかしい』
・『娘の身分不相応な相手との結婚に不安です』
「分不相応」の例文
・『転職先での分不相応の対応に動揺しています』
・『私の基本は分不相応の生活を送ることです』
まとめ
同じ意味を持つ言葉でも、使用する範囲によって使い分ける必要があります。