「少なくとも」と「少なからず」はどちらも少ないことに関係する言葉ですが、それぞれどのような意味で使われているのでしょうか。
この記事では、「少なくとも」と「少なからず」の違いを分かりやすく説明していきます。
「少なくとも」とは?
「少なくとも」とは、「少ないとしても」という意味で使われる言葉です。
物事の量や程度を見積もる時に用いられる表現で、少ないと仮定して見積もった時に想定される最低限を表す意味で使われます。
はっきりしない状況に対して用いる仮定の言葉なので必ずしも正確性が保証されている表現ではありません。
「少なくとも」と最低限の量を当て込んでいたものの実際に確認したら想像を下回っていたということも有り得ますし、反対に予想を大きく上回る可能性も含む言い方です。
仮定のもととなるデータや根拠により正確性にはばらつきがあります。
「少なからず」とは?
「少なからず」とは、「少なくないこと」を意味する言葉です。
「少ない」に打ち消しの「ず」が付いた言葉で少なくないこと、つまり「多いこと」を意味します。
一般的には断言できるほど明確に多くはないが決して少ないとはいえない程度をあらわす際に用いられる表現です。
少なく見るべきではない、という少なく見ることを戒めるニュアンスも含んでいます。
「少なくとも」と「少なからず」の違い
「少なくとも」と「少なからず」の違いを、分かりやすく解説します。
「少なくとも」は「最低限」を意味し「少なからず」は「たくさん」を意味します。
「少なくとも」の例文
・『潜在的な感染者は少なくとも5000人以上いると推定される』
・『取引が上手くいけば利益は少なくとも100万円にはなるだろう』
「少なからず」の例文
・『任意保険に加入していない車は少なからず存在する』
・『トンカツに醤油をかけて食べる人も少なからずいる』
まとめ
「少なくとも」と「少なからず」では意味が大きく異なります。
「少ない」をどのような意味で使っているのかに注意して正しく理解してください。