「成層圏」と「大気圏」はどちらも空の上を指す言葉ですがどのような違いで区別すればいいのでしょうか。
今回は、「成層圏」と「大気圏」の違いを解説します。
「成層圏」とは?
「成層圏」とは、「上空10kmから50km程度までの空気の層」を指す言葉です。
「成層圏」の使い方
我々が生活している地球は全体を空気の層に覆われています。
空気の層は高さによって区別され人が暮らす地上からオゾン層が形成され始める高さ10km程度までを「対流圏」といい、対流圏の上に位置する高さ10kmから50kmまでの空気の層を「成層圏」といいます。
「成層圏」よりもさらに上に位置する高さ50kmから80kmまでの層は「中間圏」という名称です。
「大気圏」とは?
「大気圏」とは、「星を取り巻く大気の層」を指す言葉です。
「大気圏」の使い方
星全体を覆うように形成されている空気の層全てを表す言葉です。
地球以外の星にも組成は異なるものの大気は存在するのでそれぞれの星ごとに異なる「大気圏」があります。
一般的に「大気圏」という言葉を使う場合は地球を覆う大気の層を指します。
狭義では大気がほとんどなくなり地球と宇宙の境目に当たる高さ100kmまでを指し一般的にはこの基準が用いられていますが、広義では学術的な基準で定義される高さ500km程度までが「大気圏」です。
「成層圏」と「大気圏」の違い
「成層圏」と「大気圏」の違いは「範囲」です。
地球を取り巻く大気層のうち高さ10kmから50km程度までの気温が一定している範囲が「成層圏」で、地球を取り巻く大気層全体が「大気圏」という違いで区別されます。
「成層圏」は「大気圏」の一部に当たります。
「成層圏」の例文
・『戦闘機が成層圏を飛行した』
・『この飛行機には成層圏の飛行能力がない』
「大気圏」の例文
・『スペースシャトルが大気圏に突入する』
・『隕石は大気圏に突入して燃え尽きた』
まとめ
「成層圏」と「大気圏」では表している範囲が異なります。
正確な基準で区別されているので知っておきましょう。