高等数学で習う学問として「統計学」があります。
例えばどのくらいのサンプル数があればその統計結果は信頼できるものであるという理論もその一つです。
そのような事柄を論じているときに使われるのが「蓋然性」という言葉です。
それでは、この「蓋然性」とはあまり見かけることはない言葉ですが、どういう意味でしょうか。
また、「確実性」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「蓋然性」と「確実性」の違いを分かりやすく説明していきます。
「蓋然性」とは?
「蓋然性」とは、主に哲学や統計学などの学問の研究において使われる言葉で、何かが起きる確からしさを示す言葉です。
高いとか低いと形容され、何かの行動原理として機能します。
英語では「feasibility」という単語が最も近いでしょう。
「確実性」とは?
「確実性」とは、文字通り、何かが起こることがどのくらい確実かを表したもので、高い、低いと表現します。
英語では「possibility」や「probability」が近いでしょう。
「蓋然性」と「確実性」の違い
「蓋然性」と「確実性」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、この2つは何かが起こるときにそれがどのくらい確実かを示すような言葉として使われるもので同じような意味であると思われていますが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、その事柄が起こるために必要な条件が揃っているかどうかを見ているのが「蓋然性」で、単にその事柄が起こることがどのくらい確実かを見ているのが「確実性」ということになります。
結果としては同じような部分を話題にしているので、使われるシチュエーションとしては同じようなものであると言って良いでしょう。
「蓋然性」の例文
・『あなたの推論は「蓋然性」を欠いたものと言わざるをえません』
・『「蓋然性」という言葉は哲学の中で最初に用いられました』
「確実性」の例文
・『この案が成功するという「確実性」はあるのですか』
・『「確実性」のないことを実施するべきではない』
まとめ
この記事では、「蓋然性」と「確実性」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、この「蓋然性」という言葉は一般的にはほぼ使われることはなく、学問の専門用語としてのみ使われます。
例えば「統計学」ではこのような「ちょっと聞いたことがある」専門用語が多く使われており、「回帰分析」「正規分布」などはギリギリ意味がわからず、「期待値」などは単純化されて頻繁に使われています。
このような用語を調べてみるのも面白いでしょう。