この記事では、「香具師」と「テキ屋」の意味と違いを分かりやすく説明していきます。
「香具師」とは?
特別に提携している所から仕入れた薬や煙草、小間物といったものを露天で売るのが「香具師」【やし】といいます。
ときに紅を売るところから香りがする物を売る店として女性から男性まで人気がある店を指すわけです。
また、師匠といった意味がある「師」が付くため人々から慕われている人を指します。
多くの人を集めるため軽快な口調で興味を惹きつけて、物を魅力的に伝えては買わせる手法です。
元々は野武士がお金にするため蝦蟇の油【がまのあぶら】を効き目がある薬と人前で取り出し、刀を使っては人々の興味を引きつけて売っていました。
「テキ屋」とは?
的屋と書いて「テキ屋」【てきや】と呼びます。
道路で芸をして稼ぐ大道商人や、おもちゃ、お菓子を売っては儲ける露天商を指す呼び方でした。
縁日でよく見かける露天の主人達にどこへどう店を出すか知らせたり、守るべき規則を伝えるといった役目を担います。
興行師として仕事する彼等ですが、中には偽物を売ったり、巧みな話術で高額商品を売るといった胡散臭い【うさんくさい】「テキ屋」もいるため、あまり良い印象で使われている呼び方ではありません。
「香具師」と「テキ屋」の違い
「香具師」と「テキ屋」の違いを、分かりやすく解説します。
「テキ屋」も「香具師」と同じように「やし」と呼ばれていましたが、お金に困った野武士がお金になる物を露天で売っていたことから「野師」とも言われていました。
江戸時代からは寺社奉行として大岡忠相が支配し、明治時代になると親分に弟子入りして売り方を学びます。
戒律を重んじ、合法的な露天営業するようになっていくのです。
ただ、「香具師」は知識を持って人を騙すような物を売るのではなく、薬や歯磨き粉、紅といった日常的に使う物を売り、「テキ屋」は少し怪しいと感じる商品を売りつけるという違いがあります。
まとめ
露天で物を売るところに違いはありませんが、何を売るか、物を仕入れる所が異なります。
何が違うか深堀してみるのもまた楽しい発見となるでしょう。