物事の勢いが強烈な様や程度が激しいことを表す言葉には「怒涛」と「怒濤」があります。
この記事では、「怒涛」と「怒濤」の違いを分かりやすく説明していきます。
「怒涛」とは?
「怒涛」は「どとう」と読む言葉であり、こちらは波が勢いよく打ち付けてる様子を示す意味があります。
「怒涛」は波の様子を表す意味の言葉でしたが、このような状態を比喩表現として使うことも可能です。
「怒涛」は物事の勢いが強烈な時や、差し迫っている状態を表す時に使います。
「怒涛」を使った言葉には「疾風怒涛」があり、こちらは風や波が激しくなる様や時代の大きな変化を表す時にも使うことが可能です。
「疾風怒涛」はこれ以外にも18世紀後半に行われた、ゲーテを中心とした文学革新運動を示す意味もあります。
「怒濤」とは?
「怒濤」は「どとう」と読む言葉であり、こちらは「怒涛」と同じ意味として使うことが可能です。
「怒濤」は「怒涛」の俗語であり、画数が多いことから一般的な場面では「怒涛」の方がよく使われています。
この言葉に使われている「濤」は音読みが「とう」、訓読みは「なみ」と読み、波や大きく波立つことを示します。
「怒涛」と「怒濤」の違い
この2つはどちらも同じ意味の言葉として使うことが可能です。
どちらも大きな波が勢いよく打ち付けてくる様を示す言葉であり、転じて物事の勢いが強烈な場合や緊迫感のある状態を示す時に使います。
「怒涛」の例文
・『疾風怒涛という運動は、シュトゥルム・ウント・ドラングを日本語に訳した言葉として知られています』
・『カウンターからの怒涛のラッシュにより、彼は相手をノックアウトしました』
「怒濤」の例文
・『爆発騒ぎにより、怒濤の勢いで人が走り去っていった』
・『牧場にいる羊たちは怒濤の勢いで小屋に入っていった』
まとめ
「怒涛」や「怒濤」は波の勢い以外にも、物事の勢いが強烈な時や緊迫感のある状態を示す時に使います。