この記事では、「反旗を覆す」と「反旗を翻す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「反旗を覆す」とは?
「反旗を翻す」を間違って認識して書いた言葉が「反旗を覆す」【はんきをくつがえす】です。
多くの人が「覆す」と認識しているため一般化している言葉となっています。
意味としては、それまで権力がある者に従っていた従順な家来が、主の考え方や行動が酷いと感じたとき反対する気持ちを見せ付けるため旗を覆すのです。
意味は「翻す」と同様に使われていますが、「反旗を覆す」という言葉は存在しません。
「反旗を翻す」とは?
従うべき相手を裏切った人が旗を立てて、なびかせることを「反旗を翻す」【はんきをひるがえす】といいます。
自分が従うべき権力者に対して謀反を企てては旗を立てるため態度を変える人を指す言葉です。
反逆する気持ちで旗をなびかせては自分の力を見せ付けて威嚇します。
例えば、国民の税金を無駄に使う政治家に反対する気持ちを伝えたり、お金を握り、古い考え方する年寄りに反対する若い世代が抗議すると伝えるわけです。
「反旗を覆す」と「反旗を翻す」の意味
「反旗を覆す」と「反旗を翻す」の意味を、分かりやすく解説します。
公用文やメディアでは使われていない「反旗を覆す」は、「反旗を翻す」が誤って伝えられた言葉です。
上司に従順な部下が、急に態度を変えるその様を指し、反対する意見を強く伝えます。
もう一方「反旗を翻す」は何か問題があると思う人に対して反逆する気持ちを伝える言葉です。
例えば、団体に所属していて団長の考え方が理不尽と強く感じたとき違和感を持つ者同士が集まり、自分は違った考え方すると伝えます。
「反旗を覆す」の例文
・『指示に従う隊員が急に反旗を覆す現実が恐ろしい』
・『卑怯な地主のやり方に村人総出で反旗を覆す』
「反旗を翻す」の例文
・『上司の卑怯な仕事のやり方に部下が反旗を翻す』
・『暴力的な言葉を使う顧問に違和感を感じた部員が反旗を翻す』
まとめ
覆すと翻すとの違いがある言葉を取り上げましたが、誤ったまま使われているか、正しい使い方するとの違いを学び、場面によって使い分けてみましょう。