“in front of”と“across from”はどちらも「前に」という意味の英語表現ですが、ニュアンスや使用する状況が異なります。
使い分けが難しいという声も聞きますが、この機会に双方の適切な用法を学びましょう。
この記事では、“in front of”と“across from”の違いを分かりやすく説明していきます。
「in front of」とは?
“in front of”は、「~の前に」「手前に」「前部に」「目の前に」「正面に」などの意味を持った熟語です。
人もしくは物が前方に存在することを説明する際に使用するほか、「誰かの顔の前で」や「面前で」「人の目前で」という意味で使われることもあります。
「across from」とは?
“across from”は「~の向かいに」「向かい側に」「真向かいに」などの意味があります。
もともと“across”は「~を横切って」「~を渡って」という意味を持つ単語ですが、「~から」を指す“from”を直後に置くことで「~の向かい側に」を表現する熟語になります。
「in front of」と「across from」の違い
“in front of”と“across from”は何かが「前に」存在する際に使用しますが、“in front of”は前に存在する人や物の間に「何も挟まない」状況で使うのに対し、“across from”は「道などが挟まれている」状況で使用します。
また、距離感で例えると“in front of”は「すぐ近く」、“across from”は「少し距離がある」イメージです。
なお、人と向かい合っている場面では両方の表現を使うこともできます。
次に、“in front of ”と“across from”の違いを分かりやすく解説します。
「in front of」の例文
“in front of”は、比較的距離が近く、自分と前方に存在する人や物との間に何も挟まれていない状況で使用します。
上記のほか「人前で」という意味で用いることもあります。
・“They took a picture in front of the historic architecture.”(彼らはその歴史的建造物の前で写真を撮った)
・“The coffee shops is in front of the city hall.”(その喫茶店は市役所の前にあります)
・“She does not shed a tear in front of people.”(彼女は人前では涙を流さない)
「across from」の例文
“across from”は「~に向かって」「真向かいに」という意味がありますが、対象物と自分との間に道など何かが挟まっている場面で使用します。
・“She lives across from the school.”(彼女は学校の向かいに住んでいる)
・“The shop is across from the fire station.”(その店は消防署の向かいにある)
・“There is an accountancy firm across from the cafe.”(カフェの向かいに会計事務所がある)
まとめ
“in front of”と“across from”は似たような意味を持つ熟語ですが、間に何かを挟むか否かという点や距離感に違いがあります。
両者の詳細な意味や使い方を知ることで、英語表現力がさらにブラッシュアップすることでしょう。
ぜひ勉強の参考にしてください。