「陞」と「爵」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「陞」と「爵」の違いとは?違い

「陞」「爵」はそれぞれどのような意味があるのでしょうか。

この記事では、「陞」「爵」の違いを分かりやすく説明していきます。

「陞」とは?

「陞」とは、「のぼる」という意味を持つ言葉です。

下から上にのぼることを表します。

低い位置から高い位置への移動を意味する物理的な意味のほか、階級や地位などが上がる意味でも使われます。

「のぼる」は一般的に「昇」という漢字が使われていますが「昇」「陞」の通用漢字に当たります。

本来は「陞」と表記するが正しい言葉でも「昇」を代わりの漢字として使うのが普通です。

今よりも上の地位に上がって役職に付くことを意味する「しょうしん」は本来「陞進」が正しい表記ですが、現在は「昇進」という表記が用いられています。


「爵」とは?

「爵」とは、「支配階級に与えられる身分」を指す言葉です。

本来は古代中国で使われていた酒器を指す言葉ですが、儀式では身分により使う酒器の種類や量を区別したことから皇帝に仕える諸侯や臣下の身分を指す言葉として使われるようになります。

一般的には貴族の地位を表す意味で使われることが多く、現在でもイギリスなどヨーロッパを中心に続いている貴族の地位に対して使われています。


「陞」と「爵」の違い

「陞」「爵」の違いを、分かりやすく解説します。

「陞」が身分や地位が上がることを意味するのに対し「爵」は段階で区別される貴族の身分や地位を指す、という全く違う意味を持つ言葉です。

男爵や伯爵など地位の段階そのものが「爵」「爵」の位が上がることを表す言葉が「陞」です。

「陞」「爵」を組み合わせた「陞爵」という熟語があります。

「陞爵」とは「爵位が上がること」を意味する言葉で男爵から伯爵に出世するなど貴族としての身分が上がり爵位が今よりも上になること、つまり貴族として出世することを表します。

「陞」の例文

・『功績が認められて陞進した』
・『従五位下に陞叙される』

「爵」の例文

・『授爵し貴族になる』
・『叙爵の式典が開かれる』

まとめ

「陞」「爵」はどちらも貴族の身分に関係する言葉ですが大きく意味が異なります。

熟語で使うこともあるのでそれぞれの意味を理解しておきましょう。

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