「玉露」と「かぶせ茶」は双方ともお茶の一種ですが、意味や特徴が異なるため区別して認識することが必要です。
この記事では、「玉露」と「かぶせ茶」の違いを分かりやすく説明していきます。
「玉露」とは?
「玉露」は「ぎょくろ」と読む緑茶の一種を示します。
寒冷紗という布や藁などで20日〜30日程度茶葉を覆い、日光を遮って栽培する被覆栽培で育てられるのが特徴です。
通常の煎茶より手間がかかるため価格が高く、日本茶の中では高級品として知られています。
「かぶせ茶」とは?
「かぶせ茶」は緑茶の一種で、漢字では「冠茶」と表記します。
「玉露」と同じく寒冷紗や藁などで茶葉を覆う被覆栽培で育てられますが、「かぶせ茶」の場合は被覆期間が7日〜14日程度とされています。
日光を浴びる露地栽培で育成される煎茶と、長い期間被覆栽培される「玉露」の中間的な存在です。
「玉露」と「かぶせ茶」の違い
「玉露」と「かぶせ茶」の違いを分かりやすく解説します。
「玉露」も「かぶせ茶」も緑茶の一種で、ともに一定期間日光を遮る被覆栽培によって育てられますが、茶葉の被覆期間に違いがあります。
「玉露」の場合は被覆期間が20日〜30日程度なのに対し、「かぶせ茶」は7日〜14日程度となっています。
また、産地にも違いがあります。
「玉露」は栽培に手間がかかることから産地が少なく、その中でも特に京都府の宇治、福岡県の八女、静岡県の岡部が「玉露」の三大産地として有名です。
一方、「かぶせ茶」は東日本から九州まで幅広いエリアで生産され、特に三重県が有名な生産地です。
なお、お茶を淹れる温度においては、「玉露」の適温が50℃前後とぬるめのお湯であるのに対し、「かぶせ茶」は50℃〜80℃前後とぬるめでも熱めでもおいしくいただけます。
まとめ
「玉露」と「かぶせ茶」は共に被覆栽培で育てられるお茶ですが、被覆する期間や産地、お茶を淹れる際の温度に違いがあることが分かります。
ぜひ参考にして二つの違いを理解し、場面や気分によって飲み分けてくださいね。