「具現化」と「可視化」はどのような違いで区別すればいいのいいのでしょうか。
この記事では、「具現化」と「可視化」の違いを分かりやすく説明していきます。
「具現化」とは?
「具現化」とは、「形のないものを実物として現実のものにすること」を意味する言葉です。
抽象的で形がない頭の中に思いついたアイディアや浮かんだ考えなどを模型で作り上げたりイベントとして開催したりなど、あいまいなものを具体的な形で現実にすることを意味します。
一般的には考えでしか存在しない想像上のものを現実に存在する具体的なものにすることを表す意味で使うことが多く、イラストから飛び出したような着ぐるみのキャラクターや原作小説を映像化した映画なども広義の「具現化」に当たります。
「可視化」とは?
「可視化」とは、「目で見えるようにすること」を意味する言葉です。
目で見えないものを何らかの方法により目で見えるようにすることを指します。
人の目では見えない温度分布を見えるようにするサーモグラフィーや肉眼ではとらえられない映像を撮影する赤外線カメラなど、本来は物理的な意味合いで目に見えるようにする言葉です。
現在は物理的な意味だけでなく、埋もれていたデータを整理してわかるようにしたり見逃されていた事実を掘り起こして明らかにしたりなど「人の目が行き届かなかった部分を調査や取材によって明らかにする」という比喩的な意味合いでも広く使われています。
「具現化」と「可視化」の違い
「具現化」と「可視化」の違いを、分かりやすく解説します。
「具現化」と「可視化」の違いは「それまでに存在していたかどうか」です。
「具現化」はアイディアや構想などそれまで抽象的だったものに具体的な形を与えて新たな現実のものにすることを意味します。
「可視化」はそれまで存在はしていたが人の目では見えなかったものを見えるようにすることを意味し、変わっているのは何らかの手段を使って見えるようになった観測者であり観察対象は以前から変わらずに存在し続けています。
「具現化」の例文
・『怨念が具現化したような恐ろしい姿だ』
・『長年温めてきたアイディアを具現化する』
「可視化」の例文
・『特殊なセンサーで可視化して確認する』
・『データを可視化する』
まとめ
「具現化」と「可視化」では大きく意味が異なります。
変化の具体的な内容を正しく理解して使い分けましょう。