似たような意味で使われる言葉として「加筆」と「追記」があります。
この2つにはどのような違いが違いがあるのでしょうか。
この記事では、「加筆」と「追記」の違いを分かりやすく説明していきます。
「加筆」とは?
「加筆」とは、「出来上がったものにさらに書き加えること」を指す言葉です。
完成し発表された作品に対し後から書き加えることを意味します。
小説を一部修正したり漫画に新たなコマを書き加えたりなど、以前の内容から新しい内容に書き変えて更新することを表します。
一般的には前の問題点を解消しより良いものにする目的で行われる書き直しや書き加えを意味する表現です。
「追記」とは?
「追記」とは、「完成したものに後から内容を付け足して記すこと」を指す言葉です。
完成した文章に付け加える形で新たにに文を追加することを指します。
本文だけでは伝わりにくかった内容を補足したり文を書いた当時と今とで変わってしまった事情について説明したりなど、本文を補う形で後から付け加える文章に対して用いる表現です。
「加筆」と「追記」の違い
「加筆」と「追記」の違いを、分かりやすく解説します。
「加筆」と「追記」の違いは「元の状態が保たれているかどうか」です。
「加筆」は文章の修正や絵の訂正など元の作品に直接手を加えて新しくすることを意味するのに対し「追記」は元の文章には手を加えず別の文を本文の後に追加します。
元の状態から新しい状態になるのが「加筆」で、元の状態はそのまま保ち新しい要素を付け加えるのが「追記」です。
「加筆」は新しく変わってしまっているので元の状態を確認できませんが「追記」は新しく付け加えられた部分を除くことで元の状態がどうだったのかを確認できます。
「加筆」は文章だけでなく絵や図などにも使えますが「追記」は文章にのみ使う、という違いもあります。
「加筆」の例文
・『新装版は大幅に加筆されている』
・『第2版では加筆されていない』
「追記」の例文
・『追記で詳しく説明する』
・『文庫版には追記がある』
まとめ
「加筆」と「追記」は元の状態が保たれているかどうかで区別されます。
出版物で広く使われる言葉なので違いを正しく知っておきましょう。