現代の魔球ツーシームと古典的魔球シュートの違いとは?
この記事では、「ツーシーム」と「シュート」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ツーシーム」とは?
現代の日本球界はメジャーリーグの影響を多大に受けており、カットボール、スライダーと加えて、本球種を多投するピッチャーが増えています。
その特徴としてはストレートとほぼ変わらない速度でシュート気味に曲がりながら落ちるのが特徴。
スピンによる揚力が少ないため不規則な変化をするのはサッカーの無回転フリーキックなどでも見られる現象です。
「シュート」とは?
今はシュートを代名詞にするピッチャーが少なくなった感があります。
未だにシュートが得意なピッチャーとして名前が挙げられるのが80年代に江川卓、定岡正二両氏とともに巨人で活躍した西本聖氏。
70年代の大洋ホエールズのエースの平松政次氏の両名が挙げられるほどです。
またアニメ版には登場しないもの週刊少年ジャンプ連載時の『侍ジャイアンツ』の主人公番場蛮が南海ホークスとの日本シリーズで投じた“ハラキリシュート”は魔球にもなりました。
70年代の野球盤や80年代のファミコンではカーブと反対に曲がる球を「シュート」と呼ばれていた事もあります。
基本的には右ピッチャーなら右、左ピッチャーなら左、利き腕方向に曲がる球種です。
「ツーシーム」と「シュート」の違い
「ツーシーム」と「シュート」の違いを、分かりやすく解説します。
前者はボールの1回転する間に縫い目が2回しか通過させない事により、スピンによる揚力を利かして軌道を変化させる球種。
そのため縫い目の高さ、いわゆる日本のプロ野球とメジャーリーグの使用球で変化の度合いが違う事もファンには知られています。
後者は日本ではクラシックな球種であり、投手の利き腕方向に曲がる変化球です。
まとめ
「ツーシーム」は速くシュート気味の軌道を描きながら落ちるボールと言われていますが、使用球や個人によってその実変化は様々。
「シュート」は基本的には投手の利き腕方向に変化する球種になります。
良くホームランを打たれた投手が「外に外すつもりがボールがシュート回転して中に入ってしまった」と談話を残す通り、「シュート」の握りをしていなくても意図せずシュート回転してしまうのはプロの選手でも間々ある事だと言えるでしょう。
厳密には「シュート」も落ちるタイプなど変化するものは実在しており、前述の西本投手はそれで有名でした。