この記事では、「野放し」【のばなし】と「放任」【ほうにん】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「野放し」とは?意味
まったくしつけもせず、道徳も守らせないことを「野放し」【のばなし】といいます。
言葉の語源は、羊を放し飼いにするといったところからきたものであり、このことが転じて悪さしても叱らないは、いたずらする者であっても注意しないところが困ったときに使われる言葉です。
その人のやりたいことを好きなようにやらせるばかりで、適切な行動するように注意しません。
「放任」とは?意味
本人がやりたいことをやらせて干渉しないことを「放任」【ほうにん】といいます。
この言葉の語源は、悪い行いしているというのに放っておいて、本人の思うままにしたいことをやらせる「放」と、自分に任せるという意味がある「任」を掛け合わせたものです。
そんな「放任」には、人の行動にいちいち目くじらを立てて怒るのではなく、あえて行動を干渉しません。
「野放し」と「放任」の違い
「野放し」と「放任」の違いを、分かりやすく解説します。
あまりにも自由にさせてしまい、人様に迷惑をかけたり、盗みを働いても注意せず勝手にさせておくのが「野放し」です。
もう一方の「放任」は、職場で社員がかんばしくない行動していたとしても、見て見ぬふりして関わらないという意味で使われています。
しかし、あまりにも「放任」しておくと本人と周囲のやる気が低下するといった悪いことになってしまうのです。
「野放し」の例文
・『人を虐めても、親はまったく叱ることなく野放しで反省させない』
・『学校で暴れて迷惑かける生徒を注意せず、野放しのままでは困る』
「放任」の例文
・『部下を放任しておいたばかりに、会社の信頼が著しく低下した』
・『上司は部下を放任することで自分の愚かさに気づかせる』
まとめ
どちらも行動を制限することなく、勝手にやらせてしまうことを意味する言葉ですが、非行行動しても叱らず好き放題やらせるというときは「野放し」を使い、「放任」は任務を全うせず自由行動させてしまうことと覚えておくといいでしょう。