「自己実現欲求」と「承認欲求」はそれぞれどのような欲求で具体的にどんな違いがあるのでしょうか。
この記事では、「自己実現欲求」と「承認欲求」の違いを分かりやすく説明していきます。
「自己実現欲求」とは?
「自己実現欲求」とは、「自分で何かを成し遂げたい欲求」を指す言葉です。
自らの内側に眠る可能性を引き出し現実に達成することを心理学用語で「自己実現」といいます。
「自己実現欲求」とは自己実現に対する欲求のことで、簡単に言えば自分の力で何かをしたいと願い求める気持ちを指す言葉です。
単に欲望を満たしたいと願う気持ちではなく本来の自分が持つ自我をありのままに発揮したいと願う気持ちを意味し、一般的には自己をさらなる高みへと押し上げたい気持ちを表す言葉として使われています。
「承認欲求」とは?
「承認欲求」とは、「人に認められたい欲求」を指す言葉です。
人間は社会的な生物であり他者との関わりの中で生きていくのが自然な姿です。
社会の一員として生きていく上では自分がどうしたいかだけではなく他人がどう思うのか、周囲からどう見られ見られるのかなど自分以外からの評価も重要な要素になります。
自分という存在を他の誰かに認めてほしいと願う社会的な欲求を「承認欲求」といいます。
他者から認められることによって成立する外的な欲求であり食欲や睡眠欲のように個人のみで満たすことはできません。
社会的生物である人が持つ自然な欲求の一種ですが個人によって程度には大きな違いが見られます。
「自己実現欲求」と「承認欲求」の違い
「自己実現欲求」と「承認欲求」の違いを、分かりやすく解説します。
「自己実現欲求」と「承認欲求」の違いは「欲求の方向性」です。
自分で何かを成し遂げたいという内側から生まれる欲求が「自己実現欲求」なのに対し「承認欲求」は他人から認めて欲しいと願う外側に向けた欲求です。
「自己実現欲求」は内側の欲求なので自分一人だけでも満たせるのに対し「承認欲求」は人が存在することで成立する欲求なので自分だけでは満たせない、という充足の仕方でも区別できます。
まとめ
「自己実現欲求」と「承認欲求」では性質が大きく異なります。
何に対する欲求なのかを正しく理解し区別してください。