この記事では、「おられますか」と「いらっしゃいますか」の違いを分かりやすく説明していきます。
「おられますか」とは?
「おられますか」は、「対象となる人物がいるかどうか確かめる丁寧な表現」です。
社内の人、特に自分の身内に近い人や、自分より目下の人がいるかどうか、その人の部下に尋ねる時などに使われます。
「おられますか」の言葉の使い方
「おられますか」は、ビジネス用語として、主に関西地方でよく使われます。
「いる」の丁重語「おる」の尊敬語「おられる」の連用形に、丁寧語「ます」、疑問の終助詞「か」が付いた語、全体で「いるか」の敬語表現になります。
ただし、主に関西地方で使われる、習慣的な表現で、関東では違和感を覚える人もいます。
実は、文化庁の指針として、「おる」は謙譲語の中でも「謙譲語Ⅱ・丁重語」などと呼ばれ、「話し手が、自分側の行動やものごとについて、相手に対して丁重に述べる表現」とされ、完全な謙譲語ではありません。
そのために、「おられますか」と尊敬語にしても、目上の人や社外の人に使えないとする説もあります。
必ずしも間違いではありませんが、ビジネスの場では下で紹介する「いらっしゃいますか」に言い換えた方が良いでしょう。
「いらっしゃいますか」とは?
「いらっしゃいますか」は、の意味ば以下の通りです。
1つ目は「対象となる人物がいるかどうか確かめる丁寧な表現」です。
2つ目は「相手に対して来るか・行くかを尋ねる丁寧な表現」です。
3つ目は「相手がある状態・存在であるかを確かめる丁寧な表現」です。
「いらっしゃいますか」の言葉の使い方
「いらっしゃいますか」はビジネス用語として使われます。
「いる・ある・行く・来る」の尊敬語「いらっしゃる」の連用形に、丁寧語「ます」、疑問の終助詞「か」付いた語です。
上で紹介した「おられますか」と同じ意味で、耳馴れない言葉ですが、正しい敬語表現です。
その時の状況や前後の内容により、意味が違ってきますので、正しく理解しましょう。
「おられますか」と「いらっしゃいますか」の違い
「おられますか」は「対象となる人物がいるかどうか確かめる丁寧な表現、丁重語の敬語表現で一般的ではない」です。
「いらっしゃいますか」は「相手に『いる・ある・行く・来る』を尋ねる敬語表現」です。
まとめ
今回は「おられますか」と「いらっしゃいますか」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。