この記事では、「いじらしい」と「殊勝な」の違いを分かりやすく説明していきます。
「いじらしい」とは?
弱い者や年少者が一生懸命に努力したり、困難に立ち向かったりするさまを表す言葉です。
心がけがけなげで、見る人の同情や感動を誘うような様子を指します。
例えば、「いじらしい笑顔」「いじらしい努力」などと使います。
類語には「健気」「可憐」などがあります。
「殊勝な」とは?
心がけや行動が感心するほど優れているさまを表す言葉です。
謙虚でまじめで、立派な態度をとるような様子を指します。
例えば、「殊勝な態度」「殊勝な心がけ」などと使います。
類語には「神妙」「感心」などがあります。
「いじらしい」と「殊勝な」の違い
「いじらしい」と「殊勝な」の違いを、分かりやすく解説します。
「いじらしい」と「殊勝な」の違いは、前者が弱い立場の人に対して使われることが多く、後者が強い立場の人に対して使われることが多いという点です。
また、前者は感情的な評価を表し、後者は理性的な評価を表すという点も異なります。
さらに、前者は目上の人に対して使っても失礼にならないが、後者は目上の人に対して使うと失礼になるという点も違います。
「いじらしい」の例文
・『子供が一生懸命に走る姿はとてもいじらしい』
・『彼女が涙を見せまいとする姿がいじらしい』
「殊勝な」の例文
・『彼は殊勝な態度を心がけ、親を心配させまいとした』
・『嫌なことがあっても、殊勝な態度で接客をこなした』
まとめ
「いじらしい」と「殊勝な」は似たような意味を持つ言葉ですが、使い方には違いがあります。
「いじらしい」とは、弱い者や幼い者が懸命に頑張っている姿に対して、哀れみや同情を感じるときに使います。
その一方で、「殊勝な」とは、心がけや行動がけなげで感心なさまに対して、褒めたり称賛したりするときに使います。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。