この記事では、「季節風」と「モンスーン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「季節風」とは?
季節風とは、ある地域で一定の方向に吹いている風が季節によって風向きや強さが変化するものをいいます。
大陸と海洋の温度差によって発生する現象で、東アジアから東南アジアにかけてよく発生します。
夏は大陸から海洋に向かって吹き、冬は海洋から大陸に向かって吹くのが一般的です。
大陸は暖まりやすくで冷えやすいのですが、海洋は暖まりにくくて冷えにくいという特徴があります。
そのため温度差が生じ、季節風が発生します。
「モンスーン」とは?
モンスーンとは季節風のことです。
英語の「monsoon」をそのまま日本語読みした言葉で、日本語では季節風と訳されます。
元々モンスーンは、アラビア海で季節によって風向きが変わる現象のことを指していました。
アラビア海では6月から9月にかけては南西風が吹きますが、10月から5月にかけては北東の風が吹きます。
風が変化することで、交通や貿易などに大きな影響を与えていたといわれています。
同じ現象をモンスーンと呼ぶようになり、季節風と同じ意味になったのです。
「monsoon」の語源もアラビア語で、 季節を表す「mawsim」とされます。
「季節風」と「モンスーン」の違い
季節風とモンスーンは同じものなので、違いはありません。
ただし、元々モンスーンはアラビア海で起きる季節風のことを指していました。
現在は季節風全体をモンスーンと呼んでいます。
日本の教科書などでは、季節風としているところが多いようです。
モンスーンという言葉に明確な定義などはなく、国や地域によっては雨期や大雨を指す場合もあります。
南米やアフリカでは雨期に降る大雨をモンスーンと呼ぶことがありますし、インドではモンスーンを雨期という意味で使ったりもします。
まとめ
季節風とモンスーンは同じものなので、違いはありません。