この記事では「診察」と「診療」の違いを分かりやすく説明していきます。
「診察」とは?
「診察」とは、病気の有無や症状を確認するため医師が患者の体を調べる行為、質問する行為を意味します。
「診察」の「診」には、病状をよく調べて判断する、といった意味があります。
また、「察」には、詳しく調べる、あきらかにする、といった意味があります。
この漢字の意味通り、「診察」は、医師が患者の病気を調べること全般を指す言葉になります。
「診療」とは?
「診療」とは、医師が患者の病気の有無や症状を確認し、治療することを意味します。
「診療」の「療」には、いやす、病気を治す、といった意味があります。
この漢字の意味通り、「診療」は、患者の病気の有無を確認するだけではなく、その後の治療を含めた言葉となります。
「診察」と「診療」の違い
医師に病気や怪我を診てもらうことでは同じ意味を持つ、「診察」と「診療」。
ただし、2つの言葉には、それぞれが持つ意味に違いがあります。
「診察」は、あくまでの医師が患者の病気の有無や症状を確認する行為のみとなり、「診療」の場合は、医師が患者の病気の有無や症状を確認したうえで、その診断結果をもとに治療を行う医療行為までを含んだ言葉になります。
つまり、「診察」は、患者の病気の状況を確認するのみの医療行為に対し、「診療」は、その後の治療を含んだ医療行為全般を意味する言葉といった違いがあります。
「診察」の例文
・『体の調子が悪いので、診察を受けることになりました』
・『がん治療で有名な医師による診察を受けることができました』
「診療」の例文
・『村に1つしかなかった診療所がなくなり村人は困っています』
・『父は、なぜか医師の診療を拒み続けた』
まとめ
一見、同じ意味を持つ言葉と思われがちな「診察」と「診療」ですが、実際には、その言葉に含まれる医療行為の範囲に大きな違いがある言葉になります。