「朱子学」と「陽明学」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「朱子学」と「陽明学」の違いとは?違い

この記事では、「朱子学」「陽明学」の違いを分かりやすく説明していきます。

「朱子学」とは?

朱子学は、しゅしがくと読むべき言葉です。

漢字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、中国南宋時代の思想家である朱熹の敬称といった意味を持っている朱子の漢字に、知識の体系やまなぶ等の意味を所有している学の漢字を組み合わせる事で完成した言葉となっています。

以上の事から朱子学は、中国南宋時代に朱熹が構築した儒教の新しい学問体系を示すのです。

理気説をベースにして、人の本性は理であり善であるものの気質により聖と凡とが存在していると説きました。


「陽明学」とは?

陽明学は、ようめいがくと読むのが正解な言葉です。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、中国明の時代の儒学者である王陽明の略語となる陽明の漢字に、がくもんや教えを受ける等の意味がある学の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。

だからこそ陽明学は、中国の明の時代に王陽明という儒学者が唱えた儒学説を表すのです。

形だけとなった朱子学の批判から、時代に沿った形での実践倫理を説きました。


「朱子学」と「陽明学」の違い

朱子学と陽明学の漢字表記を並べて見比べを行ってみると、朱子と陽明という漢字の違いがある事に気付けるものです。

所が最後の3つ目の漢字は同じ学であり、どちらも儒学に関連した意味を所有している点がややこしかったりします。

とはいえ朱子学は、中国南宋時代の思想家である朱熹が生み出した新しい儒学を示すのです。

もう一方の陽明学は、中国の明の時代の思想家である王陽明が唱えた儒学説で、朱子学を批判しつつ時代に合った実践倫理を提唱したものを表します。

まとめ

2つの言葉には共通する漢字がある上に、どちらも儒学から生み出されたものです。

ただし比較すれば明確な違いもあり、朱子学は中国の南宋時代の思想家である朱熹が生み出した新しい儒学に対して用いられる言葉となっています。

対する陽明学は、中国の明の時代の思想家である王陽明が、朱子学の形骸化を批判しつつ、より実践倫理的な儒学説として誕生させたものを表現する言葉として使われているのです。

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