家族に聞かれて困らない生物基礎、物理基礎の定番問題を解説!この記事では、「酵素」と「無機触媒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「酵素」とは?
生物の体内にあり、消化酵素や代謝酵素は身の回りで目に留める機会が多いはずです。
ドラッグストアの胃腸薬コーナーにある製品のほとんどの主成分は消化酵素だと言えます。
人間はもとより動物の体内では多くの化学反応が起きていますが、本来ならば人間の体温程度では反応を起こすには圧倒的に熱量、温度が足りていません。
このために化学変化を起こすための触媒としての役割を持つ酵素、タンパク質は極めて重要だと言えるでしょう。
「無機触媒」とは?
代表的な無機触媒で有名なのが「プラチナ触媒」と「パラジウム触媒」が挙げられます。
車の触媒として使われてきた長い歴史を持つと言っていいでしょう。
2018年以降パラジウムがプラチナの価格を逆転した事でガソリン車にも「プラチナ触媒」が使用される様になったニュースが記憶にある方も多いと思われます。
この2つに代表される様に生物である動物や植物を構成していない物質。
要するにプラチナなどの各種金属や各種鉱石といった無機質を触媒としたものです。
無機質で作られた化学反応を手助けする触媒を様々なシーンに活用していると言えるでしょう。
「酵素」と「無機触媒」の違い
「酵素」と「無機触媒」の違いを、分かりやすく解説します。
一般的に「無機触媒」はより高温で触媒としての機能を発揮すると言っていいでしょう。
化学反応を起こすにはエネルギーが必要。
高温になるほど速度は上昇します。
逆に「酵素」が触媒の場合は酵素に最適な温度で速度が最大になると言っていいでしょう。
体内にある存在する事やタンパク質でもあるため、適していない温度下では反応しなくなります。
またpHの変化でも同様だと言えるでしょう。
実際に物理基礎の序盤で行われる代表的な実験であり、酵素に基質特異性がある事も具体的に目で見て学ぶことができるはずです。
まとめ
「無機触媒」による化学反応にはエネルギーが必要。
高温下になればなるほどその反応速度は大きくなります。
一方の酵素はタンパク質でもある事から高温やpHにその活動が左右されると言っていいでしょう。
特に「消化酵素」は50度を超えると失活する事で有名。
最適な温度下において「酵素」は最大の活力を示すと言っていいはずです。