この記事では、「狛犬」と「お稲荷さん」の違いを分かりやすく説明していきます。
「狛犬」とは?
「狛犬」は「こまいぬ」と読みます。
意味は「神社の入り口などに置いていある、一対の像のこと、獅子または犬に似ている」です。
社殿の前にある、2体の犬の様な石像のことで、1頭は口を開けた形、もう1頭は口を閉じた形であることから「阿吽」とも呼ばれています。
神社における魔除けの意味があり、神を守る役割をしていると言われています。
「狛犬」の言葉の使い方
「狛犬」は「犬」ではなく、「霊獣」を表す語として使われます。
元は「高麗犬」と書き、「高麗」は「外国」という意味、「高麗犬」で「外国から伝わった犬」になります。
はっきりとした由来はありませんが、古代エジプトやインドで神殿を守る霊獣として設置されていた獅子の像が中国に伝わり、更に日本に伝わって「狛犬」に変化したとされています。
また、一説によると「魔除け」という意味の「拒魔(こま)」が語源ともされています。
「お稲荷さん」とは?
「お稲荷さん」は「おいなりさん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「稲荷神社を敬い、親しんで呼ぶ語」という元の意味です。
2つ目は転じて、「稲荷神の使いであるキツネの呼び名」という意味です。
3つ目は更に転じて、「キツネの好物である油揚げの中にすし飯を詰めたもの、稲荷ずしのこと」という意味です。
「お稲荷さん」の言葉の使い方
「お稲荷さん」は、神社の呼び名からお寿司の名称まで幅広く使われます。
上記で紹介した「狛犬」に対しては「稲荷神の使いであるキツネの像のこと」という意味になります。
稲荷神社とキツネの関係は諸説ありますが、穀物を司る神のことを「御饌津神(みけつがみ)」と呼んでいたのが、いつしか「三狐神(みけつねがみ)」と変化したことが由来とされています。
キツネは神社を守っているのではなく、神の使いとして置いてあります。
「狛犬」と「お稲荷さん」の違い
「狛犬」は「神社の魔除けとして置いてある、一対の犬の様な霊獣の像」です。
「お稲荷さん」は「稲荷伸の使いとして置いてある、キツネの像」です。
まとめ
今回は「狛犬」と「お稲荷さん」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。