おやつにいただく「ババロア」と中華料理のデザートに出てくる「杏仁豆腐」は、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「ババロア」と「杏仁豆腐」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ババロア」とは?
「ババロア」(bavarois)は、牛乳に甘みを付けて冷やし固めたフランスのデザートです。
牛乳、砂糖、卵黄に泡立てた生クリームを加えたピューレをゼラチンで冷やし固めて作ります。
果汁、ココアやコーヒーなどを加えて風味を付けることもあります。
乳製品を使っているのでまろやかなコクがあり、生クリームを泡立てることで食感がふわふわしているのが特徴です。
「ババロア」は、ドイツ南部のババリア(当時のバイエルン王国)に仕えていた料理人がフランスでこのデザートを作ったことから、その名で呼ばれるようになったといわれます。
よく似たお菓子には「ムース」があります。
「ムース」との違いは、「ムース」が泡立てた卵白を使って軽い口当たりに仕上げているのに対し、「ババロア」は卵黄を加えてコクを出しているところです。
(「ババロア」は卵黄を入れないこともあります。)
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「杏仁豆腐」とは?
「杏仁豆腐」(あんにんどうふ)は、杏仁霜(あんにんそう)に甘みを付けて冷やし固めた中国のデザートです。
「杏仁かん」ともいいます。
これは、生薬の杏仁(あんずの種子の中にある核)を粉末にした杏仁霜を服用しやすくするため、甘みを付けて寒天で固めた薬膳料理です。
あんずの種子を砕き、中の杏仁をつぶした時に出る白い汁に砂糖、寒天を加えて作ります。
ただし、現在「杏仁豆腐」として親しまれているものは、牛乳、砂糖に杏仁、または杏仁と香りの似ているアーモンドで風味付けをし、寒天で冷やし固めたデザートが一般的です。
ひし形に切り分けてフルーツを添え、主に中華料理の食後のデザートやおやつとして親しまれています。
寒天を使っているのでさっぱりしており、ほのかに杏仁やアーモンド特有の芳香がするところが特徴です。
「ババロア」と「杏仁豆腐」の違い
「ババロア」と「杏仁豆腐」の違いを、分かりやすく解説します。
「ババロア」と「杏仁豆腐」はどちらも牛乳をベースとした白くて口当たりの良いデザートです。
ただし、発祥した国、レシピ、味の特徴は異なります。
「ババロア」はフランスでお菓子として、「杏仁豆腐」は中国で薬膳料理として誕生しました。
また「ババロア」は卵黄や生クリームを入れれゼラチンで固めるところが「杏仁豆腐」と異なります。
食感はふわふわ、もちもちしています。
一方、「杏仁豆腐」は杏仁で風味付けをするところが「ババロア」やほかのデザートとの大きな違いであり、寒天を使っているので食感は硬めでさっぱりしているところが「ババロア」と異なります。
まとめ
「ババロア」はフランスのふわふわしたデザート、「杏仁豆腐」は杏仁で風味付けをしたさっぱりしたデザートです。
見た目は少し似ていますが、それぞれ、発祥した国、材料、食感や味わいに違いがあります。